感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッピー
5
ジッドの作品としては恥ずかしながら2冊目。癇性でコミュ症の幼年時代、いろいろな先生について学んだ子供時代、そして次第に成長して自分の方向性を求めて泳ぎだした青年時代の様々なエピソードに圧倒されます。ワッピーが特に感じたのは、衝動に駆られて一気に突っ走るジッドの激しさでしょうか。ここまで自分を追い詰める厳しさがなければ、文学者にはなれないのかもしれません。青年編のあとのジッドについても、作品を通じてさらに探求していこうと思います。2017/03/22
nori
3
今では忘れ去られているが、ジッドと言えば堀辰雄が愛読し、当時の日本の小説家志望がこぞって繙いた作家である。ということで「狭き門」「背徳者」を読んでみたが良さがさっぱりわからない。この自伝的作品も前半第一部は300ページほどその退屈さに辟易しつつ頁を繰った。一転するのは最後の100ページ第二部からで、ようやくコイツはとんでもないやつだったことがわかる。同性愛者であることは有名だったが、今でいう「ショタコン」だったのだ。旅先でアラブの少年を食いまくる様が描かれている。2025/02/12
人工知能
3
「狭き門」でノーベル賞受賞のアンドレ・ジッドの自伝。自らの半生を包み隠さず書いてあって、そこまで暴露しなくても・・とまで思ってしまうくらい赤裸々。ただ、ジッド自身にそこまで興味がなければ、特に第一部は退屈かも。表題は聖書からとったもの。2015/02/06
ナカシマ
2
ジッドのことをほぼ知らずに読んだので、生い立ちを追想した前半はとにかく退屈で読んでは閉じを繰り返し数年、ようやく読了。お坊ちゃんの告白録。キリスト教圏の当時の感覚からすると読者がギョっとするような内容だったのではないかと想像する。自分の感覚に嘘がつけない、あけすけな性格の気持ち良さもありつつ、秘密を秘密のままにできない甘ちゃんな感じがなんともキワドく並び立っている。それがまた魅力でもあるのだが。2025/01/22
yukinori_h
0
ジッドの追想録。個人的には第一部がすごく面白くて、本人の人格形成とかを小説的な文脈で非時系列に並べてあって、色々な人が出てくるので小説みたいなもんだと思った。2015/04/25