感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nakanaka
45
「スリーピー・ホローの伝説」、「リップ・ヴァン・ウィンクル」等が収録された短編集。映画「スリーピーホロウ」の原作となった「スリーピー・ホローの伝説」が目的で読んだが映画版は原作とかなり異なることがわかった。原作はホラーの要素と喜劇の要素が合わさったような印象。これはこれで面白いかな。「リップ・ヴァン・ウィンクル」も浦島太郎のようなタイムトラベルもので読みやすく面白い。もう一つの短編小説「妻」も私好み。あとの話はエッセイ(?)かな。「ニッカポッカ」はワシントン・アーヴィングがきっかけの言葉らしい。2015/10/02
クナコ
9
初読。あらすじだけ知っていた「リップ・ヴァン・ウィンクル」の原作を読みたく。創作物語と思っていたが、アメリカの伝説をもとに、伝記作家でもある著者が短編小説として記したものらしい。同収録の「スリーピー・ホローの伝説」も同様。著者の代表作がどちらも元ネタ有りとはどうかと思いつつ、大昔の伝説をモチーフに物語をおこすのはシェークスピアから現代作家まで皆々やっていることなので、疑問に思う方が無粋なのだろう。エッセイと短編小説を混ぜる感性はよくわからないが、物語の方は概ね楽しめた。エッセイは残念ながら冗長に感じた。2022/09/27
壱萬参仟縁
9
1819年初出。旧字体。「古人と共に生きるとは退去して読書による美しき交感であり、後代人と共に生きるとは未来に名を残さんとする高遠な願望のことである」(27頁)とは「ロスコウ氏」の節。このような指摘は温故知新の意義を感じた。「クリスマス」の節では、社会の開明が進むと、「著しい地方的な特徴とか、純朴な感じ方とか、炉辺の質素な楽しみとかは取落してしまった」(104‐5頁)とある。午前中に和紙の本を読んだが、そうした手触り感覚、ざらつく感じの実感がなくなっていくのは残念。英国の伝統への愛着に☆(解説154頁)。2013/03/13
Tomoko.H
6
ちょっと退屈で苦労した。特に、単なる「スケッチ」部分が。この人、ずい分ロマンチックな気分で書いたのかもね、という感じ。物語『リップ・ヴァン・ウィンクル』『スリーピーホロー』は、まあまあ。2016/02/14
misui
6
アメリカの怪談として名高い「リップ・ヴァン・ウィンクル」「スリーピー・ホローの伝説」を含む作品集の抄録。前者は西洋版浦島太郎と目されているそうで、ただし共通しているのは時間の経過のみ。主人公のリップは土地神のごときものの集会にまぎれこむことで憂き目を見るのだけれど、彼らは初期オランダ移民の開拓者のようであって、二十年ごとに山中でゲームに興じているという。この集会が異様で、しかつめらしい顔でナインピンズ(ボウリング)をしているだけというのがたまらなく不気味。土地の呪縛の恐ろしさみたいなものが伝わってくる。2015/07/04
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