内容説明
1838年夏のある日、パリのユロ男爵家では、香水商上がりのクルヴェルが男爵夫人に愛を打ち明けていた。それは放蕩者の男爵に、長い間手塩にかけた愛人を横取りされた商人の復讐でもあった。同じ頃、男爵の娘オルタンスは、家族に従妹ベットと呼ばれている独身の老嬢から若い彫刻家を庇護していることを聞き出していた。19世紀フランス社会の動く模型、バルザック世界が展開する。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アリョーシャ
5
序盤から喜劇だったが、上巻の終盤に至って度を超した悪ふざけのようになってきた。どの人物も、断崖の縁をふらふらとよろめきながら歩き、互いに小突き合っている。人間の本質をするどく突いた筆致は見事だが、正直、不倫ばかりが飛び交うバルザックの世界観はあまり好きではないかもしれない。2017/05/30
モリータ
4
怒らしたらあかんタイプの女の人を怒らせるとこうなる。2012/07/06
zoros
3
『回想のドストエフスキー』でドストエフスキーがこの小説を気に入っていたそうなので読んでみた。 読むのに時間がかかってしまいました。ベットが主人公だと思ってよんでいて、どんどん扱う世界が広くなってわからなくなることがあったな。2018/04/11
dantom
1
従兄ポンス読了後に読み始めたが、バルザックはどうも前置きが長い。前半で読むのに飽きてしまいそうになるが、中盤に差し掛かると不思議な程のめり込むように読めてしまう。厄介な作品だ。2017/07/26
mn
0
こんな面白い話だったか、忘れてました。パリの男女はたいへんだ。2023/03/31
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