内容説明
ある朝突然、若だんなの目が見えなくなってしまったからさあ大変。お武家から困ったお願いごとを持ち込まれていた長崎屋は、さらなる受難にてんやわんやの大騒ぎ。目を治すための手がかりを求め奔走する仁吉は、思わぬ面倒に巻き込まれる。一方で佐助は、こんな時に可愛い女房をもらっただって!?幼き日の一太郎が経験する淡い初恋物語も収録された、「しゃばけ」シリーズ第八弾。
著者等紹介
畠中恵[ハタケナカメグミ]
1959(昭和34)年、高知県生れ、名古屋育ち。名古屋造形芸術短期大学卒。漫画家アシスタント、書店員を経て漫画家デビュー。その後、都築道夫の小説講座に通って作家を目指し、『しゃばけ』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小梅
173
若だんなの淡い初恋。視力を失った若だんな…苦悩する神とのやり取りに、時の感覚が人とは違うのは妖と人も同じ。若だんなは自分の事のように切なくなったのだろう。2015/01/28
夜の女王
130
☆☆☆☆ 5編からなる短編すべて、若旦那の目が見えなくなる!の巻。『はじめての』がプロローグ。若旦那12歳。淡い初恋が散る話。すべての発端。『ほねぬすびと』突然失明!!?たとえ目が見えなくても、冴えてます若旦那。表紙絵のゴトクを頭に乗せた猫登場。二徳無いから五徳ってwww。『ころころろ』若旦那の眼のために東奔西走する仁吉。子供や妖かしたちに振り回れっ放し。一文銭の伏線がいい。『けじあり』え!?佐助結婚したの!?・・・って、○落ちでした。怖いけど切ない話。2013/06/02
財布にジャック
130
文庫派なので、前作から1年ぶりのしゃばけシリーズです。若旦那の失明をめぐるお話で、短編なのに全てが繋がっていてまるで長編のようでした。今回は仁吉さんや佐助さんも若旦那の為に大活躍するし、相変わらず「きゅんいー、きゅわわわ」言ってる鳴家たちの登場にとっても和みました。題名の「ころころろ」も凄く可愛いです。小ざさちゃんはちゃんと黄泉の国へ行けたかなぁ?2011/12/27
まりもん
129
若だんなが突然の失明で怪我することがふえていく。最初は仁吉達がすぐに何とかするだろうと思っていたけれど、いがいに手間がかかる。 最終目的の生目神さまはちょっと人間嫌いのようで、目を取り戻すのに難題をふっかけてくるし。まぁ、最後は日常に戻れたようで良かった。2011/12/04
ぶち
114
長いシリーズものなのにマンネリにならずに次々と繰り出してくる面白いストーリーやアイデアに脱帽ものです。作者の畠中さんの偉大さに感嘆します。 この巻では、一太郎の少年時代の初恋のお話し、それに端を発するように現代になって一太郎の目が見えなくなってしまうお話し、それを解決しようと奮闘する仁吉と佐助のそれぞれのお話し、桃太郎や浦島太郎のその後の展開で競う最後の解決篇。連作短編集なのですが、それぞれの短編の雰囲気が違っていて、異なる小説を読むようでいて大きな一つの話しに収斂していく面白さ!堪能いたしました。2019/11/14




