内容説明
イスタンブール、トルコに魅せられ、通い続けて15年。そうだ、今年は船で黒海に出てみよう!サムスンからは海沿いに陸路東へ、グルジア国境まで。急ぐ旅ではないのだ。今回も心ゆくまで見て、触れて、語らって、感じてこよう―ギリシア神話の一コマが、オスマン帝国興亡の断片が息づく街街に、歴史の重みも人の流れも、心ゆるやかに受け入れて生きていくトルコの人達。今、一つの幸福な旅物語。
目次
イスタンブールから船に乗って
「贈物(ヘデイエ)だよ」と八百屋のおじいさんは言った
ギレスン島は海鳥の天国だった
二人の少女はしつこく私につきまとった
「日本人の患者は初めてだ」とドクトルは言った
コーラン教室の坊さんは鞭で子供のお尻をたたいた
リゼ警察の活躍はめざましかった
テレビ局「カナル2000(イツキ・ビン)」で晩ご飯を食べた
ナターシャ・ディスコで私も踊った
タージンおじいちゃんが木から落っこちた〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
barcarola
7
なるほど、トルコも黒海側ってあまり話を聞かない。いろいろ興味深かったが、褒めすぎではないのか(それとも、こんなものなんですか?)。2023/05/05
HoneyBear
7
黒海の玄関にあるボスフォラスの砦まで足を伸ばしたことがあるが、その遙か先の黒海北東岸にこんなに情緒あふれる旅先があったとは。何とも旅情をかきたてられるエッセイだ。同僚などにトルコ人が何故か多いこともあってトルコ贔屓は変わらないのだが、最近の政治状況には不安を感じることが多い。家族で渋沢さんスタイルであちらこちらと気儘に旅してみたいのだがなかなか叶いそうにない。でもこのエッセイは自分がその場を旅しているかのような気にさせてくれて有難い。旧ソ連邦からの出稼ぎ娼婦さんたちが多いことも初めて知った。2017/06/16
さちえみ
2
トルコの地図を見ながら私も一緒にこの本で旅をした気分。 どこに行ってもあたたかい目で見守ってくれているトルコの人たち、歴史も交えながらトルコの魅力たっぷりに描かれている旅エッセイ。2012/05/01
やまぶどう
1
再読。この本も絶版になった。確かにトルコはもはや未知の国ではなくなったし、こんな旅行もなかなかできなくなったからなあ。2012/06/03
Maki
1
やはり黒海沿岸に一度は行かねば。しかしトルコ人はみな優しすぎやしないか。2012/02/01