内容説明
「ぼくはどこの者か?ぼくは子供時代の者だ。ぼくは一つの国の者であるように子供時代の者だ」と書いたサン=テクス。子供時代を常に創造の基点とし、飛行士としてジャーナリストとして視野を広げつつ、夢想と行動のはてに築かれたその生涯と作品世界。生誕100年を迎え、全世界でますます高まる人気の源泉を、日本におけるサン=テグジュペリ研究の第一人者が克明に解きあかす。
目次
第1章 巣立ち
第2章 イカロスの惑い
第3章 ディディエ・ドーラの影
第4章 青の時代
第5章 混乱のさなかで
第6章 遺書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gotoran
42
大空を愛し、行動的で、献身的で、勇敢で、夢想家、しかも喜怒哀楽に満ちて不器用に生き、生涯飛行機乗りたらんとし、最期は偵察飛行中、消息を絶った『「星の王子さま」の人、サン=テグジュペリ。日本での彼の研究の第一人者が、その生涯と作品の世界を詳細かつ克明に解説、その魅力を読み手に伝えてくれる。彼の生涯を辿りながら、著作(『南方郵便』から『城砦』まで)、更にはモーツアルト、ニーチェ、ベルグソン、テイヤール・ド・シャルダン、プルーストとの関係性への言及。実に興味深かった。今後は彼の作品の再読も。2015/11/23
ともとも
23
『星の王子様』の著者、サン=テグジュペリの生涯を描いた物語。 思想や正義感を感じつつも、孤独を知り、自由に、そして仲間や女性を愛した。 変わり者といえば、そうなのかもしれませんが、それでも自分を押し通して 生きていく、そんな強さ、そして優しさをサン=テグジュペリ自身から 感じ取ることが出来ました。 そして、彼の生き方が彼の作品に反映されているのかもしれないと しみじみ思わされてしまいました。2016/10/09
いちはじめ
0
サン=テグジュペリの評伝。「星の王子さま」しか読んだことがなかったが、他のも読んでみようかなと思わせる2000/06/18
さつきんぐ
0
サン=テグジュペリを理解する上で史上最強の傑作本。 2022/09/13