新潮文庫<br> 白雨―慶次郎縁側日記

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新潮文庫
白雨―慶次郎縁側日記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 314p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101414270
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

雨宿りに現れた品の良い男。その正体を知る者はもういない、はずだった。哀歓見守る慶次郎の江戸人情八景。シリーズ第十二弾。

滝のような夕立に、江戸が白く煙る午後、木綿問屋の宗右衛門が軒先に飛び込んできた。飯炊き寮番の佐七は煎餅をふるまって、老いの孤独な境遇を語りあう。普段は慶次郎だけが示してくれる優しい気遣いに触れ、佐七はうれしさを抑えがたいが、それを聞いた蝮の吉次は胸騒ぎが収まらない……。老いの日を照らす小さな陽だまりを描く表題作ほか、江戸の哀歓を見守る慶次郎の人情七景。

内容説明

滝のような夕立に、江戸が白く煙る午後、木綿問屋の宗右衛門が軒先に飛び込んできた。飯炊き寮番の佐七は煎餅をふるまって、老いの孤独な境遇を語りあう。普段は慶次郎だけが示してくれる優しい気遣いに触れ、佐七はうれしさを抑えがたいが、それを聞いた蝮の吉次は胸騒ぎが収まらない…。老境の日々を照らす小さな陽だまりを描く表題作ほか、江戸の哀歓を見守る慶次郎の人情七景。

著者等紹介

北原亞以子[キタハラアイコ]
1938‐2013。東京生れ。石油会社、写真スタジオに勤務後、コピーライターとして広告制作会社に入社。その間に、創作活動を開始し、1969(昭和44)年「ママは知らなかったのよ」で新潮新人賞、同年「粉雪舞う」で小説現代新人賞佳作を受賞。’89(平成元)年『深川澪通り木戸番小屋』で泉鏡花文学賞、’93年『恋忘れ草』で直木賞、’97年『江戸風狂伝』で女流文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふう

33
慶次郎縁側日記シリーズの最後でしょうか。読んできたわたしも年をとりましたが、慶次郎も年をとりました。慶次郎の周りにいる人たちも。年をとって、少しだけ見えるものや感じるものが変わってきたのでしょうか、人恋しくなったり、昔を思い出したり、その昔の傷にけじめをつけようとしたり…。それにしても人生はままならないものですね。他人はもちろん親兄弟ともなかなか気持ちがうまく通わせられないし、自分の気持ちさえ思いどうりにならないし。だからこそいたわり合って暮らしていこうじゃないかと、慶次郎の声が聞こえてきそうです。2013/09/18

かたばみの花

13
人の心は難しいですね。だから愛おしいし可愛い。優しい心が沁みます。もう次回作が無いかと思うと残念です。2013/06/03

Kira

5
第十二集。二度も詐欺に引っかかって、有り金のほとんどをだまし取られる話「濁りなく」を興味深く読んだ。その詐欺の手口が現代的で、「~商法」にはこんなふうにだまされるのかと思った。お金を取り返してあげると言われて、さらにだまし取られる心境もわかった気がする。被害者は一人暮らしの年配者で、相談相手もいないところまで現代的だった。激しい夕立が佐七に思いがけない友をもたらす「白雨」もよかった。この巻には、剣戟も捕物出役もない捕物帳というシリーズの特色がよく出ているように思う。 2019/09/15

ゆ〜や

2
表題作の白雨を読んで、ちょっと寂しくなった。七っつあんは、折々に本当に自分のことを思ってくれる大切な人と出会うのに、ずっと一緒にいることが出来ない…出会えたことは幸運だけど、出会う前よりもっと寂しくなるような気がする。2013/05/06

kmzwrs5781

1
いつ読んだって、慶次郎に会いたくなるから仕方ない。

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