出版社内容情報
老女がひとり暮らした、大きな藤の木のある家が解体された。真夜中、そこに忍び込んだ私は、老女・ウィステリアが生きた記憶を体験する……。『夏物語』で世界的な注目を集める著者による、美しく幻想的な短篇集。4篇を収録。
内容説明
大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶…研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。
著者等紹介
川上未映子[カワカミミエコ]
大阪府生れ。2007(平成19)年、『わたくし率イン歯ー、または世界』などで早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、’08年、『乳と卵』で芥川賞、’09年、詩集『先端で、さすわさされるわそらええわ』で中原中也賞、’10年、『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞および紫式部文学賞、’13年、詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、’16年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞をそれぞれ受賞。また、短編「マリーの愛の証明」がGRANTA Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。’19(令和元)年、『夏物語』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青乃108号
masa
エドワード
サンタマリア
おっしー