新潮文庫<br> ウィステリアと三人の女たち

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新潮文庫
ウィステリアと三人の女たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 190p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101388649
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

老女がひとり暮らした、大きな藤の木のある家が解体された。真夜中、そこに忍び込んだ私は、老女・ウィステリアが生きた記憶を体験する……。『夏物語』で世界的な注目を集める著者による、美しく幻想的な短篇集。4篇を収録。

内容説明

大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶…研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。

著者等紹介

川上未映子[カワカミミエコ]
大阪府生れ。2007(平成19)年、『わたくし率イン歯ー、または世界』などで早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、’08年、『乳と卵』で芥川賞、’09年、詩集『先端で、さすわさされるわそらええわ』で中原中也賞、’10年、『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞および紫式部文学賞、’13年、詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、’16年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞をそれぞれ受賞。また、短編「マリーの愛の証明」がGRANTA Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。’19(令和元)年、『夏物語』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青乃108号

167
新年早々、川上熱がどうにも抑えられず本日2冊目。こちらは4編からなる短編集。純文学の香りが香ばしく、一気に読んでしまった。①有名人となった女が気紛れに地元の同窓会に行ってみたら②デパートで1日過ごす爆買い女③外国。女同士の恋愛の破局について④解体される豪邸に取り込まれる女。簡単に言うとそのような内容なのだが、こうやって書いてみるとちっとも面白さが伝わらない。しかしそこは川上の仕事。彼女の編み出す文章の力技に俺は引き込まれてむさぼり読んだ。人を選びそうな本だけど、川上マニアとしては素直に思う。素晴らしいと。2025/01/01

masa

66
女たちは迷っている。しかし迷いのない筆致で描かれるそれには、強さが漲っている。そこかしこに漂う圧倒的なカースト上位感と底意地の悪さ。僕のような底辺の男は少なからず怯むのではないだろうか。女の敵はあなたよ。あなたなのよ。あなたがいけないの。あなたが女を不幸にしたの。今日こそ何か起きるのではないかと期待するあなたは狂っている。津波で原発から放射能が漏れ、未知のウイルスとワクチンに蝕まれ、国家経済は破綻している。もう何もかもが起きた後なの。終わりなの。だからデパートのシャンデリアはあなたの頭上には落ちてこない。2022/05/07

エドワード

62
人の記憶にまつわる四編。標題作が傑作だ。ある女性の家の斜め向かいの古い洋館が取り壊されていく。老婦人が独りで住んでいた洋館。彼女は黒い服の女性に導かれて、ある真夜中に洋館の残された部屋へ入り、そこでかつて暮らした二人の女性一日本人のウィステリアとイギリス人教師一の夢を見る。子供たちに英語を教え、共に笑い、共に夕食を摂った。イギリス人教師が故郷へ帰らなければならなくなり、二人に永遠の別れが訪れた。古い家に染み着いた記憶。妖しくも哀しく甘いファンタジー。外国文学のような「マリーの愛の証明」も洒落ているね。2021/06/23

サンタマリア

52
今の世の中から見ると何かが欠落しているもしくは何かを得ることができなかった女性達が日常を歩いている。彼女達の歪みは彼女達の責任とは言えないが、その日常は彼女達自身が原因で確実に歪んでいる。そのような歪みの中を歩く女性達の背中はワンピースのファスナーが閉まらないままの後ろ姿のようであった。2021/07/18

おっしー

44
川上未映子、2作目。全4編の短編集。どれも浮世離れ感のある女性の話。記憶やら愛やら存在やら、そんな形而上学的なことに対して正しい距離を模索する。好きな作品は「シャンデリア」。その日出会ったばかりの相手に「死にぞこないの、くそばばあ」なんてとんでもない暴言を吐いた後のタクシーの号泣の場面。お金があっても幸せになれるわけではないし、ストレスを他人にぶつけることで解消するわけでもなく。むしろ自分の卑近さに嫌気が差す。強く印象に残る場面。表題作「ウィステリアと〜」も文章の巧みさが光る良作でした。2022/08/06

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