出版社内容情報
ついに難波海へ姿を現す毛利家と村上家の大船団。村上海賊は、毛利も知らぬ恐るべき秘策を携えていた――。歴史巨編、堂々完結。難波海の睨み合いが終わる時、夜陰に浮かび上がったわずか五十艘の船団。能島村上の姫、景の初陣である。ここに木津川合戦の幕が切って落とされた! 煌めく白刃、上がる血飛沫。村上海賊の投げ放つ焙烙玉が、眞鍋家の船を焼き払う。門徒、海賊衆、泉州侍、そして景の運命は――。乱世を思うさまに生きる者たちの合戦描写が読者の圧倒的な支持を得た完結編。
和田 竜[ワダ リョウ]
内容説明
難波海での睨み合いが終わる時、夜陰に浮かび上がったわずか五十艘の船団。能島村上の姫、景の初陣である。ここに木津川合戦の幕が切って落とされた!煌めく白刃、上がる血飛沫。炸裂する村上海賊の秘術、焙烙玉。眞鍋家の船はたちまち炎に包まれる。門徒、海賊衆、泉州侍、そして景の運命は―。乱世を思うさまに生きる者たちの合戦描写が、読者の圧倒的な支持を得た完結編。
著者等紹介
和田竜[ワダリョウ]
1969(昭和44)年12月、大阪生れ。早稲田大学政治経済学部卒。2003(平成15)年、映画脚本『忍ぶの城』で城戸賞を受賞。’07年、同作を小説化した『のぼうの城』でデビュー。’14年、『村上海賊の娘』で吉川英治文学新人賞および本屋大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきら
325
時間をかけて読み終えました。 読後の興奮はなかなか冷めそうにないです。 歴史小説が苦手な方も全然いけます。登場人物を細かく理解しなくたって全然オッケーで、純粋に楽しい。こういうのを本当に面白い小説というのだろう。2022/04/07
ehirano1
304
遂に、村上海賊(毛利も含む)vs.泉州海賊が開戦。吹っ切れた景が相対するはあの大男!避けられないある意味哀しい激闘。そんな戦いのか中にも、泉州海賊は今となっては敵である景と相対する度に「姫さん」と呼ぶ。泉州海賊の心根の良さを感じて微笑ましい。加えて、宗勝vs.道夢斎のタイマン中のやり取りから、なぜか宗勝の武勇伝(厳島の闘い)を泉州海賊へ講義するシーンは何回も読み返すことになるくらい好きになりました。2025/04/13
SJW
237
読み始めたらもう止まらない‼️僅か50艘で眞鍋家に戦いを挑む景と孫市だが、景が戦っていると知るや帰りかけた毛利家と村上家の船団は引き返し、木津川合戦の壮絶な戦いが始まる。それぞれの船の上での戦いが臨場感溢れて書かれており、この時代活劇に心奪われてしまった。眞鍋七五三兵衛と景の因縁の対決は息をつく暇もないほど。史実に基づいて書かれており、それもまた引き込まれる要因と思う。2019/05/15
ykmmr (^_^)
210
最終巻。織田vs毛利の戦い。戦局は、優⇄劣をお互いに右往左往しながら戦い自体は進んでいく。七五三兵衛と義清の人格者同士のやりとり・泉州海賊軍の明るさ・決意する景親。ただの勝敗だけではなく、沢山の余韻を残して終戦する。正直、メディアでは戦国武将や幕末志士を取り上げる事が多い。もちろん、ロマンがあり魅力的な人ばかり。でも、歴史はその時に、隣にいた人の存在・言葉・動きも刻まれて作られるものである。小早川や信長公は出るにしても、戦後武将を敢えて外し、当時世情を悩ませた『海賊』を描いた事。2021/09/23
ミュポトワ@猫mode
200
最終巻読了しました。この巻は戦闘シーンがほとんどで面白かったです。途中、主人公が心配になりハラハラした部分もありましたが、やっぱり戦闘シーンはボンボンページが進むwあれ?って思うほど読む速度が上がるから不思議w最後も個人的には、悪くない終わり方だったし、解説も良い補足をしてくれているので、最後の最後まで楽しめました。内容がわかった上で再読するとまた一味違った楽しめ方ができるかもと思うような、そんな本でした。やっぱり戦はカッコイイ!2019/08/27