新潮文庫 たんぽぽ団地のひみつ

重松 清【著】

新潮社（2018/07発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 480p／高さ 16cm
• 商品コード 9784101349374
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。夢の中で主演の少年、ワタルくんに出会ったことをきっかけに、杏奈と祖父、そして住民たちは、団地をめぐる時空を超えた冒険に巻き込まれて──。大人たちが生きた過去への憧憬と、未来へ向かう子どもたちへの祝福に満ちたミラクルストーリー。『たんぽぽ団地』改題。

重松 清［シゲマツ キヨシ］
著・文・その他

内容説明

取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。夢の中で主演の少年、ワタルくんに出会ったことをきっかけに、杏奈と祖父、そして住民たちは、団地をめぐる時空を超えた冒険に巻き込まれて―。大人たちが生きた過去への憧憬と、未来へ向かう子どもたちへの祝福に満ちたミラクルストーリー。

著者等紹介

重松清［シゲマツキヨシ］
１９６３（昭和３８）年、岡山県生れ。出版社勤務を経て執筆活動に入る。’９１（平成３）年『ビフォア・ラン』でデビュー。’９９年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。２００１年『ビタミンＦ』で直木賞、’１０年『十字架』で吉川英治文学賞、’１４年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[ゴンゾウ@新潮部]

昭和の高度成長期の象徴のひとつだった団地。今はもう昔の話でさびれてしまった団地もあるという。そんな団地を舞台に時空たつまきが過去と未来をつないでいく。ノスタルジー溢れるファンタジーな世界。たんぽぽの綿毛のように夢が未来につながっていく。【新潮文庫の100冊 2018】

2018/07/17

[Atsushi]

可愛いタイトルに読む前から安心感。日々報道される凶悪犯罪やハラスメントなどは無縁の重松ワールド。取り壊しの決まった団地を舞台に大人も子どもも時空を超えた冒険に旅立つ。戻れるはずもないからこそ戻ってみたい懐かしいあの頃。最近の重松作品にマンネリを指摘する家内も「読み終わったら貸してね」とか（笑）。

2018/09/12

[ひめありす＠灯れ松明の火]

【新潮部　自由課題】新潮部といえば重松清。そして必ず2冊入っているのが重松清。と言ってもほぼハッピーエンドなので毎回安心して読めます。たんぽぽ団地という言葉がぴったりな、黄金色の夕暮れの物語でした。取り壊しの決まった団地の放つ、最後の輝き。小学六年生の子ども達の、子ども時代が終わりを告げようとしている時間。今のいじめはあんな感じなのかな。大人顔負けの嫌らしさである。でも、それも最後は丸く解決してしまうＳＦ風味の入れ子構造が楽しい。何処までが本当で、どこまでが劇中劇なのかな。いつか重松さんに聞いてみたいです

2018/08/06

[扉のこちら側]

2018年297冊め。これは重松作品の中でも好きな方に入る。バッドエンドはない作家として安心して読めるのだけれど、過ぎ去った過去を懐かしむ、戻れない季節を振り返ることから避けられない作家でもあるので、胸がかきむしられることも覚悟しなければならない。他の作品よりもこの作品は大人向け度高め。「あの頃」の団地。

2018/07/10

[ピース]

取り壊し直前の団地の話。そういえば最近新しい団地って見なくなった。団地には団地のいいところがあるんだけど、当時はあまり気付かなかったような…子供の頃団地に住んだことがあるだけに余計にそう感じてしまった。カノンは近くにいたらちょっと面倒臭いかもしれないけど嫌いじゃない。

2018/07/10