内容説明
上機嫌だと白目をむく、胃が丈夫すぎる、寝ている人を起こすと猛烈に怒る、書店で自分の本を買い占める。娘だけが知る、水木しげるの面白可笑しい生態を綴った爆笑エッセイ。ある日「妖怪なんていない!」と言い出した父のスランプを救った不思議な体験や、旅先でとり憑かれ瀕死に陥った事件など、じーんとくるエピソードも満載。こんなお父ちゃん、可愛い。
目次
第1章 我が家のゲゲゲな日常
コミック「ねこ忍」
第2章 お父ちゃんのオモシロイ行動
第3章 ズイボなお父ちゃん
コミックエッセイ「偉大なる胃」
第4章 妖怪漫画家水木しげる
第5章 お父ちゃん、海外冒険旅行に行く!
第6章 お父ちゃんと私
著者等紹介
水木悦子[ミズキエツコ]
東京生れ。漫画家・水木しげるの次女。水木プロダクション勤務。水木プロの一員として、また家族として、水木しげるを全面的にサポートする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
72
水木しげる氏はいつも方言で家族と会話していたことをこの本で知った。また自分の著書を本屋で注文したり、家族も呆れるくらいの大食いであったりそんな日常の生活ぶりが次女の悦子氏の目を通して書かれていた。酷い戦争の中で戦地で奇跡的に助かった水木氏は、この時点でもう人離れをしていたのではないかと思う(失礼な意見かもしれぬ)飄々とマイペースながら多くの作品を描きあげ家族に愛された人生は苦労があったと思う一方で今の窮屈な時代に住む者として羨ましい気もした。面白い本だった。2016/02/17
あーさん☆本に埋もれてます(╯︵╰,)
52
水木しげるの次女。なんだかほっこりあったかくなる日記。水木しげるはどんなんや?(* ̄∇ ̄)ノ2018/07/01
ホークス
37
とても幸せな気持ちになるエッセイ。ほとんど水木しげる氏の話だが、娘さんの語る父しげるはとにかく可愛い。やんちゃで乱暴なところもあるし、寂しがりで家族思いでもある。食欲が物凄く、気に入ったものは毎日、しかも大量に食べる。その食べっぷりは激しくて、ガツガツバクバクと漫画の登場人物みたいだ。美術館でムンクの絵を丁寧に説明してくれる様子や、アシスタントの結婚式で飲めない酒を勧められて無理に飲み続ける描写は、娘さんでなければ書けない。漫画もちょこちょこ載っていて嬉しい。あの元気な姿がもう見られないのは悲しいけど。2019/04/25
広陵高校何で出たんやと思う26歳キャビンアテンダント・寺
29
これは当たり?。久しぶりに声出して笑った。水木しげるも奥さんもチャーミング。合間に挿入される水木漫画のヒトコマもナイスチョイス。文章も平易。買ってよかった。2011/01/18
エドワード
20
昨年行った、手塚×石ノ森展の図録の付録マンガに水木さんの作品があった。手塚と石ノ森が忙し自慢、徹夜自慢をしていて、「結局両氏は早死にしてしまったなあ」というオチ。水木さんはよく寝る。よく食べる。ちょっと前の朝ドラ「ゲゲゲの女房」でも、しょっちゅう昼寝をしていたな。娘さんの目から見た、仕事人間ではあるけれど、健康第一、家族思いの水木さん。「お父ちゃんはな」という方言丸出しの言葉に優しさがにじむ。水木さんから学んだことは、<お化け=ものの怪>は恐くない、ということ。人間の執念や怨念の方がよっぽど恐いです。2014/07/08