出版社内容情報
仙台藩にもおぬしのような切れ者がいるとはな――。桂小五郎にそう言わしめた若き藩士・若生文十郎景祐。六尺の長身に柔和な瞳、豪胆でいて細心な気質は自藩を真摯に憂えていた。鳥羽伏見の戦いの後、朝敵・会津藩追討を命じられた仙台藩は窮地に。会津進攻を唱える世良修蔵殺害を機に藩士たちは奥羽越列藩同盟を導き、戊辰戦争へとひた走ってゆく。幕末の新たな英雄を描く感涙の時代長編。
内容説明
仙台藩にもおぬしのような切れ者がいるとはな―。桂小五郎にそう言わしめた若き藩士・若生文十郎景祐。六尺の長身に柔和な瞳、豪胆でいて細心な気質は自藩を真摯に憂えていた。鳥羽伏見の戦いの後、朝敵・会津藩追討を命じられた仙台藩は窮地に。会津進攻を唱える世良修蔵殺害を機に藩士たちは奥羽越列藩同盟を導き、戊辰戦争へとひた走ってゆく。幕末の新たな英雄を描く感涙の時代長編。
著者等紹介
熊谷達也[クマガイタツヤ]
1958(昭和33)年、宮城県生れ。東京電機大学理工学部卒業。’97(平成9)年『ウエンカムイの爪』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2000年『漂泊の牙』で新田次郎文学賞、’04年『邂逅の森』で山本周五郎賞、直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のぶ
72
戊辰戦争を仙台藩側から描いた膨大な著作だが、いろいろと勉強になる部分も多かった。仙台側から見ているので、薩長は敵方で悪逆非道の軍として描かれている。そうなると仙台藩は正義と言う事になるのだが、これがどうにもだらし無い。藩内で意見が割れて統一できずにフラフラと揺れまくる。いざ戦いになっても負けてばかりと言う体たらく。主人公の景祐は槍道場の主で学問も出来る文武両道の巨漢。奥羽越列藩同盟を実現に尽力した人ですが、身分的には仙台藩の下級武士。好人物だが、主人公の割に出番が少なく、タイトルとのギャップを感じた。2023/01/25
トシヒーロー
4
戊辰戦争を仙台藩からの視点で見ていく。知らない事も多く、主人公の若生文十郎影祐なる人物は、全く知らなかった。仙台藩の内政が主戦派と非戦派が中々まとまらず、後手後手になった感が見受けられたが、ここをもっと早く結論出来れば、また違った結果もあったのかも。漫画賊軍土方歳三にも出てきた細谷率いる鴉組などありイメージしながら読めたのも良かった。2024/06/24
シンチャイナ
1
幕末、戊辰戦争に臨む仙台、伊達藩を描く2023/05/13
かずさん
1
すごい真っ直ぐな男だった。2023/04/01