内容説明
ろくべえが大変だ!穴に落ちてしまった犬のろくべえを救う方法は?犬と子供たちとの交流をユーモラスに綴った表題作の他、マコチンというあだ名の元気で明るい男の子を描いた『マコチン』、小犬をめぐる父と娘の物語『しかられなかった子のしかられかた』等、子供たちの日常生活をいきいきと描き、爽やかな感動と共に人生に対する勇気が湧いて来る、大人と子供のための灰谷童話8編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
湖都
9
小学校低学年くらいの幼い子供たちが主役の短編集。視点が昭和中期くらいの子供で、とても可愛らしい。今の子供だったらこうはいかないだろうなぁとちょっと寂しくなる。特に可愛らしかったのは、7人兄弟の子供たちがヒヨドリを育てる話と、双子の女の子が別々の人間になることを決意する話。7人兄弟のみそっかすみたいな男の子がたくましくなっていく姿と、双子がお互いの個性を認め合う姿は多くの子供に読んでもらいたいと思う。子供たちの親の気持ちもわかる今だからこそ、そう思う。2018/12/06
たいよう
6
こどもはいまをしっかり生きてるなあ、大人はどうかなぁ、先を考えて悩んだりあきらめたり、行動しないで頭の中でおしまいにしてること多いなあと感じました。いい感じの本を読みました。2015/08/28
Rico
2
実は灰谷健次郎の童話って読んだことなかったなあ。子ども目線が生き生きと描かれていて、出てくる大人も説教臭くなくてよかった。一年生くらいの子供の視点ってホント新鮮だし、かわいいなあとうちの子供たちのことも思い出しながら読みました。2016/10/17
削りくず
2
「ろくべえまってろよ」の子供達と大人達の温度差や、「マコチン」に登場するマコチンと母親のやりとりが面白かった。先生のお見舞いをする話も可愛い。落合恵子の「ちょっと疲れたサンタクロース」も共感できるしいい話だと思う。2013/08/09
ひかわ
2
幼稚園の頃大好きだった絵本の話。生活発表会で劇をやったことを思い出す。その劇の練習中に部屋の隅っこで本を読み始めてしまった私を、「今本読む時間ちゃうちゃう」と注意した優等生の女の子の顔を思い出す。あの頃は特に本の虫だったから、今がなんの時間かなんてお構いなしに本ばっか読んでた。この本に収録されたお話に登場する奔放な子供たちみたいになりたくてたまらなかった、小さい頃の気持ちが甦ってきて、恥ずかしいようなむずむずした気持ちになる。2011/10/07
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