内容説明
柳原美知代と夫が自宅で殺されたのは一人娘の美沙が遠足に行っている間だった。帰宅後、両親の惨殺死体を見た美沙は、心に致命的ともいえる深い傷を負ってしまう。だが美知代は死んではいなかった。意外な形で蘇った美知代は六年後、成長した美沙と再会する。しかし美沙は深刻な人間不信に陥って、人を愛することも、愛されることもできなくなっていた…。文庫書き下ろし長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はらぺこ
50
1度読んだ事があるのでストーリーとオチは知ってるけど、マスコミ側には相変わらず嫌悪感を持ちながら読めた。再読やけどラストの修が家を出てからの行動が分からん。2012/06/06
優希
34
人を愛すること、愛されることができなくなった哀しみが痛いほど伝わってきました。2024/10/19
読み人知らず
7
お母さんの人生ってなんだったんだろう。ハッピーエンドではないと思う2012/08/14
kaizen@名古屋de朝活読書会
5
両親が殺されるところから始まる。 何が「めざめ」なのだろう。 赤川次郎が、軽い話を書いているのは、安心して読めるが、 悲惨な話を書くと、行き過ぎではないかという気がすることもある。 なかなか著者の意図が汲み取れないこともある。 薔薇色の物語よりはよいかもしれないが、 表紙は薔薇のような赤色だ。2011/05/12
bb
5
なんとも堪え難い惨殺事件から少女は両親を失う。戻ると騒然とした自宅付近、何が起こったのかも理解出来ないまま。時間は過ぎてゆくが少女の時間は止まっている。ある日そこに現れたのは、最愛なるあの人だった。ゆっくり、ゆっくりとまた少女の時間が動き出す、人のせいでどん底まで傷ついた人を動かせるもの。それはやっぱり人の愛でしかなかった。ラストまで息を止めて駆け抜ける感動作。2012/03/09