内容説明
足利幕府が擁立する北朝に皇統を奪われた南朝方。その一人として、小倉宮を奉じ南朝再興に尽力する北畠宗十郎は、後醍醐帝の呪力が込められた三つの能面の入手を命じられた。面に隠された、幕府を崩壊させるほどの秘密とは何か?将軍暗殺―嘉吉の乱を経て、時代は大きく動いてゆく…。日本史の中で無視され、抹殺されてきた闇の「後南朝時代」に大胆な解釈を加えた、渾身の快作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蕭白
8
最後の締め方は、個人的には微妙な感じを受けたけど、授業では平面的に習った嘉吉の変あたりが立体的になった気がしました。楽しい時間が過ごせました。2016/04/06
フィガ郎
2
室町時代、六代将軍足利義教の恐怖政治の時期が物語の舞台。後醍醐天皇が生前託したと云われる北朝を呪う三つの能面をめぐって、南北両陣営で死闘が繰り広げられる。応永の乱、永享の乱、結城合戦、嘉吉の乱は、能面に呪われた者達が起こした乱という設定になっている。物語のキーマンは観阿弥・世阿弥で、物語の処々に能楽がちりばめられており趣深い。2013/03/09
てっちゃん
0
1999年2月9日に読了
sasa✾
0
★★★★2019/01/24