内容説明
時を超えて読みつがれてきた、伝説のエッセイ。30年ぶりに復刻。女性へのやさしいまなざし、あたたかなメッセージが心の芯に響きます。
目次
春のポプリ(春待ち月;子羊とスノウ・ドロップ ほか)
夏のポプリ(エドワード朝の田園日記;マーガレットのつぼみもいよいよ白く ほか)
秋のポプリ(英語の『小公子』を読む明治の少年;お蕎麦とモールス信号と ほか)
冬のポプリ(自分の足で歩く;一足ずつ土を踏みしめて ほか)
著者等紹介
熊井明子[クマイアキコ]
長野県松本市生まれ。信州大学教育学部(松本)修了。映画監督熊井啓と結婚。執筆のかたわら長年ポプリの研究を続け、ハーブにも造詣が深い。1999年、『シェイクスピアの香り』をはじめとする著作活動に対し、第7回山本安英賞を贈られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Maiラピ
7
最近は合間に読めるエッセイを手にすることが多いです。みなさん、それぞれすごいなぁ~って感嘆です。ただ誰が一番好き?って言うと熊井さん, 覆刻のポプリシリーズなのです。一遍一遍慈しみながら書かれた文が味わい深くなんだか、お気に入りの一遍をそっと蛍を捕まえるように手で包みたくなる感じ。松で燻したラプサン・スーチョンなる紅茶、ボナールの猫の絵・・・一つ一つに立ち止まり、寄り道して楽しみました。2011/03/01
みずいろ
3
五感を開放して今すぐ外を歩きたくなる本。時代を全く感じないというか、人が心惹かれるものは、軽々と時代を超えるのだなということを実感した。大都会の片隅で頑張る少女、買わなかったパリのウールのスカート、ノミの市の星の王子様、ロッカーでお留守番する薔薇。どれもこれも世界の主役ではない、だけどとっても素敵で魅力的なものたち。特別ではないからこその格別な輝きを教えられた。ポプリを作りたくなった。2012/02/01
樹
2
優しい文章で語られる、細やかな幸せ。2012/10/13
木茶
1
久々に熊井さんの本を読んだ。アンに憧れ沢山読んでた日々を思い出した。やっぱりこの空気感、大好きだなぁ。2011/04/20
シーズー
0
読むとホッとする。日常の忙しさ、迷い、時に悪意などに心を引きずられそうなときに熊井さんの文章を読むと、温かく瑞々しく静かにしみこんできて、すっと健全さを取り戻せる感じ。2016/12/05