新潮文庫<br> 迷宮

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新潮文庫
迷宮

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  • サイズ 文庫判/ページ数 205p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101289557
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

密室状態の家で両親と兄が殺され、小学生の少女だけが生き残った。迷宮入りした事件の狂気に搦め取られる人間を描く衝撃の長編。

胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く――。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。

内容説明

胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く―。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。

著者等紹介

中村文則[ナカムラフミノリ]
1977(昭和52)年、愛知県生れ。福島大学卒業。2002(平成14)年、「銃」で新潮新人賞を受賞してデビュー。’04年、「遮光」で野間文芸新人賞、’05年、「土の中の子供」で芥川賞、’10年、『掬摸』で大江健三郎賞を受賞。同作の英語版『The Thief』はウォール・ストリート・ジャーナル紙で「Best Fiction of 2012」の10作品に選ばれた。’14年、日本人で初めて米文学賞「David l.Goodis賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

159
中村作品初読み。心の中の迷宮をあてもなく彷徨い続ける心理状態が剥き出しに綴られた物語。自分が思う“普通の人間”がよくわからなくなるような危うさを感じながら、それでいて目を逸らすことが出来ない魅力がある。迷宮から脱したいのか留まりたいのかわからず、生と死どちらにも傾けない。現実社会に迎合する気になれないのに諦念も抱けず、自身の歪みを他人に投影しながら深みに沈んでゆく主人公。彼は別に狂人ではないし異常者でもないのだが、他人も自分自身も常に客観視し自問自答し続けるその姿は恐いぐらいに真面目でそして歪に見える。→2015/07/14

優希

143
狂気と善悪に酔わされてしまいます。全裸で横たわる女、周囲の無数の折り鶴。迷宮入りしていく一家惨殺事件の中、ただ1人生き残った少女が時を経て、それまで静かだった狂気が闇のように広がっていくのが不穏さを感じさせます。短いストーリーでありながら様々なミステリーが含まれているのに引き込まれました。陰鬱さと壊れた精神に飲み込まれていくのが恐ろしいようで快感にも感じる、不思議な感覚になる物語です。2016/05/29

新地学@児童書病発動中

135
暗く重たい小説。主人公の青年は、10代の時に父と母、兄を殺された女性と知り合い、逢瀬を重ねていく。自分が心の中に抱えた闇と、その女性の心の闇が重なり合って、さらに深い闇が生まれる。殺人事件の真相は最後まではっきりしない。ミステリ的な要素もあるが、普通のミステリのようなすっきりとした結末を、迎えることはない。主人公がその女性と深い仲になるにつれ、謎が深まってしまう。暗くて救いようのない物語だが、現場に置かれた折鶴のイメージが幻想的で美しく、心に刻まれる。2017/05/30

オリックスバファローズ

134
ある種の事件が、人を無性に魅きつけることがある。人間が起こしたとは思えないような、異常性の或る、吐き気をもよおすような凄惨な殺人事件。 衝撃的なその事件について、テレビで毎日報道され、私たちは釘付けになる。「犯人は異常で、人間がしたこととは思えない」等と言いながら・・・ けれどその時、自分の中に、ある種の「振動みたいなもの」を感じたことはないだろうか。 少しでもその「振動みたいなもの」を感じたことがある人なら、考えてほしい。「その振動みたいなもの」の先へ進めるとしたら?あなたにとっての「完璧な殺人」とは?2019/04/25

ケンイチミズバ

134
私の中にもRは存在します。そうなればいいのにと悪意のこもった期待をする心の暗い面はRのせい。Rがそそのかしたからだと責任転嫁したり、後悔し懺悔する相手もRです。人間の心理はそんな風にできているのだと思うこともあります。凄惨な殺人事件の唯一の生存者の真の姿がラストに向かい明らかになります。暗い事件に惹かれる危うい内面の男が深く関わることで謎が解き明かされます。それは犯人と似ているから。可哀想な美しい女性が目の前でもがき苦しむ姿に陶酔する危ない作品を最後まで読んでしまいました。表紙にも惹かれました。2015/12/03

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