新潮文庫
英傑―西郷隆盛アンソロジー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101263625
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

時代を越え愛される維新最大の功労者、西郷隆盛―。西郷と入水した月照の死の真相(「悲恋 犬神娘」)。熊本城で官軍を勝利に導いた司令官夫人の活躍(「谷干城夫人」)。西南戦争の天王山・田原坂(「田原坂合戦」)。西郷の副将・桐野の熱き忠誠(「賊将」)。薩摩軍が発行した軍票秘話(「西郷札」)。西郷は生きていた?!芥川の意外な逸品(「西郷隆盛」)。謎多き偉人、その知られざる生涯を旅する傑作集。

著者等紹介

池波正太郎[イケナミショウタロウ]
1923(大正12)年、東京・浅草生れ。株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。60(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。90(平成2)年逝去

国枝史郎[クニエダシロウ]
1887(明治20)年、長野県生れ。1910(明治43)年、早稲田大学在学中に自費出版した戯曲集『レモンの花の咲く丘へ』が高い評価を受ける。卒業後、バセドウ病を患い職を辞したのち、怪奇・幻想・耽美的な伝奇小説の名手として一躍人気作家となる。43(昭和18)年逝去

吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892(明治25)年、神奈川県生れ。船具工、記者など、様々な職業を経て、作家活動に入る。国民文学作家と親しまれ、1960(昭和35)年、文化勲章受章。62(昭和37)年逝去

菊池寛[キクチカン]
1888(明治21)年、香川県生れ。1916(大正5)年京都帝大卒。「時事新報」の記者を務める傍ら、「恩讐の彼方に」等の短編を発表し、注目を集める。23(大正12)年「文藝春秋」を創刊。また、大映社長等を歴任。48(昭和23)年逝去

松本清張[マツモトセイチョウ]
1909(明治42)年、小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した「西郷札」が直木賞候補となり、53(昭和28)年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。92(平成4)年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

66
巨匠たちの西郷隆盛アンソロジー。西郷どんブームのあやかり商法か、とも思われたが、読んでみて味わい深かった。中でも池波正太郎のリズムが好き。2018/07/30

mm

20
大河ドラマが西郷さんに決まってから速攻企画したのか、今年の1月1日発行ですわ。菊池寛が田原坂合戦を淡々と綴り、熊本籠城の内幕を、司令官の妻として闘う谷玖満子を中心に据えて吉川英治が書く。西郷の副将・桐野の幕末から西南戦争で果てるまでは、池波正太郎が流れるような筆で表す。この辺りで、西南戦争についてそれなりに理解できるので、良いラインアップなんでしょうね。松本清張のデビュー作が「西郷札」で、西郷隆盛の話というより、芥川の歴史観を示す「西郷隆盛」国枝史郎のエログロ結末の「悲恋 犬神娘」を含む。選択の幅が良い。2018/05/19

出世八五郎

15
アンソロジー:anthology=異なる作者による詩文などの作品を集めたもの。古典ギリシャ語で“花”や“集めること”、“花集め”、“花摘み”などを意味する。収録花→国枝史郎の悲恋犬神娘/吉川英治の谷干城夫人/菊地寛の田原坂合戦/池波正太郎の賊将/松本清張の西郷札/芥川龍之介の西郷隆盛。2018/02/25

すきま風

8
芥川龍之介、吉川英治、松本清張などなど、有名すぎる作家たちの西郷隆盛に絡んだ小説を集めたもの。やはり…予想していた通り読みづらいものが多くてなかなかページが進まなかった。池波正太郎と松本清張の話はなかなか読みやすく面白かった。西郷隆盛の最後は、実はあまり知らないせいか、もう少し色々歴史を勉強したいなと思うこの頃。2018/11/10

路地裏のオヤジ

5
西南戦争で熊本城を守り通した谷鎮台司令官の夫人の話が良かった。2020/02/22

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