出版社内容情報
カーニバル真子としてクラブや芸能界で活躍する秀男は、モロッコで手術を受け、念願だった「女の体」を手に入れた! 帰国後の凱旋ショーは大成功をおさめるが、気まぐれな世間の注目を集め続けることは難しい。歌手デビューや地方回り、話題づくりのための結婚などあの手この手で奮闘するが、その先に待っていたのは? 出会い、別れ、新たな始まり――。読んだ人の運命を変える圧倒的な物語。
内容説明
カーニバル真子としてクラブや芸能界で活躍する秀男は、モロッコで手術を受け、念願だった「女の体」を手に入れた!帰国後の凱旋ショーは大成功をおさめるが、気まぐれな世間の注目を集め続けることは難しい。歌手デビューや地方回り、話題づくりのための結婚などあの手この手で奮闘するが、その先に待っていたのは!?出会い、別れ、新たな始まり―。読んだ人の運命を変える圧倒的な物語。
著者等紹介
桜木紫乃[サクラギシノ]
1965(昭和40)年、北海道釧路市生れ。2002(平成14)年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞。’07年同作を収録した単行本『氷平線』でデビュー。’13年に『ラブレス』で島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で直木賞を、’20(令和2)年に『家族じまい』で中央公論文芸賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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piro
36
『緋の河』の続編。モロッコで「女の体」を手に入れるところから、さらに波瀾万丈の度合いが増した秀男の人生が語られます。前作では秀男のパワーに圧倒された感がありましたが、本作ではそのパワーが空元気の様に感じられる、常に一抹の寂しさが漂う物語でした。私生活でもカーニバル真子を演じ続ける秀男の疲労感の様なものが苦しい。そんな中、姉章子・母マツの優しさに、読んでいるこちらも救われる思いでした。そしてエピローグでは様々な澱を吹き飛ばすパワーが再び…桜木さんの作品には寂しさや苦しみを包み込む希望がある。2025/05/19
Shoji
27
性転換手術を施した秀男の物語。『緋の河』の続編である。『緋の河』では男の体を持つことの苦悩が描かれ、『孤蝶の城』では性転換手術を施した後の生き様がつづられている。クラブ、キャバレーで華やかに舞い、銀幕でも話題を振りまく。テレビでは「キワモノ」で売り出し脚光も浴びる。しかし、いつも暗い影が付きまとっていた。スポツトライトに照らされた秀男と、ライトを浴びていない秀男の対比が鮮やかに綴られ、その人間模様に惹きこまれた。桜木紫乃を堪能した。2025/05/10
sora
5
カルーセル麻紀さんをモデルにした、壮絶なストーリーでした。桜木紫乃さんの筆力には圧倒されました。 上品ではない、言動や行動を決して下品な表現にならないよう描かれていました。普通では無い生き方を選んだ秀男はすごいです。周りに支えられての生き方ですよね。なんたってお母さんが素晴らしい。そして、坊やの成長ぶりに感動でした。2025/04/18
takao
1
ふむ2025/04/01