新潮文庫<br> 管見妄語 知れば知るほど

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新潮文庫
管見妄語 知れば知るほど

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101248189
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

郵政民営化、従軍慰安婦、英国EU離脱、トランプ報道、ショーンK…国民が知らされる情報には常に偏向がある。私達は目を凝らして実像を見抜かねばならない。護憲による弊害と改憲の難しさ、ならば第三の道があるではないか。様々な国際紛争に国連が役に立たなかった致命的な欠陥とは。本質を射貫く眼と圧倒的なロジック、豊かな情緒と滑り気味のユーモアで日本に警鐘を鳴らすのであった。

目次

第1章 現代文明にすがって生きる寄生虫(世界の「常識」;夏の終り ほか)
第2章 これからが、これまでを決める(マグナカルタvs十七条憲法;紅葉の会津墓地 ほか)
第3章 正義が正しいとは限らない(異曲同工;褒めて叱られる ほか)
第4章 教養を積むとは無知を知ること(逸材輩出の阿蘇;見えている世界 ほか)
第5章 紳士にあるまじき行為(英国を嗤う人達;祖母と連発銃 ほか)

著者等紹介

藤原正彦[フジワラマサヒコ]
1943(昭和18)年、旧満州新京生れ。東京大学理学部数学科大学院修士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授。’78年、数学者の視点から眺めた清新な留学記『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、ユーモアと知性に根ざした独自の随筆スタイルを確立する。著書に『名著講義』(文藝春秋読者受賞)『孤愁 サウダーデ』(新田次郎との共著、ロドリゲス通事賞受賞)等。新田次郎と藤原ていの次男(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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future4227

38
時に自虐的に、時にナルシスト的に自分を評しながら、軽妙なタッチで世相を斬る『週刊新潮』掲載の著者のコラムコーナーをまとめた本。著者らしいユーモアを混ぜながら、ズバッと言うことは言う辛口批評が昭和の頑固おやじ風で私は好きだ。あるお寺の掲示板に書かれた「これからが、これまでを決める」という言葉、いいですねー。また、統計調査で因果関係を立証することは至難で、ほとんどは相関関係なのに、多くの人は混同しているという主張には目から鱗であった。因みに藤原先生のご祖父様は戦時中に風船爆弾を作った方だったんですね。2019/10/27

活字スキー

24
自分はこれまでに、数学者でエッセイストの藤原正彦さんの著作を全然読んでないけど、世間的によく知られるのは『国家の品格』だろうか。前回帰省した際に、道中の暇潰しにでもと父から譲ってもらってそのまま積んでるうちに今年も終わりそうなので急いで読む。2016年頃の『週刊新潮』に掲載された連載コラムをまとめたもので、国内外の政治経済から卑近な日常のあれこれまで、徒然かつ明晰な筆致で綴る。なるほど、大変頭がよろしく深い見識をお持ちのようだが、全体的にウザいオヤジ臭くて、好きか嫌いかで言うと好かないタイプ。2019/12/04

mayumi

22
管見妄語シリーズ。取り上げられている時事問題は2016年度のもの。だから、藤原氏の当時の意見はその後の政局を見誤ってるなあ、と今ならば感じてしまうところも。たとえば英国のEU離脱。藤原氏は讃えているけれど、今なお英国は喧々囂々、議論の真っ最中。アメリカのトランプはロシアやらウクライナやら、疑惑だらけ。ただ、ロシアに関しては的を射ている。政治というものは、年月が経たないと判断できないものもありますね…。2019/10/13

Cinejazz

11
数学博士・藤原正彦氏が時事問題や週刊誌ネタ、私事評論を俎上に『週刊新潮』に連載された〝いぶし銀のように輝く謙遜まみれのエッセイ〟<管見妄語>の2016年版。 筆者の奥方(藤原美子さん)との掛け合い漫談のようなユーモアを交えながら、問題の本質をえぐった研ぎ澄まされた論評や歯に衣着せぬ世評に拍手喝采。片や豊かな情緒に裏打ちされた人生訓には、筆者の気取りのない繊細な優しさが垣間見えて慰められる。2021/09/10

まりにゃ

9
管見妄語シリーズ第7巻。相変わらず古今東西・森羅万象に関する洞察が鋭く、視心が温かく、切り口は容赦なく正鵠を射て、大好きだ。しかも本書は、いつもよりユーモアや叙情が多めで、豊熟した人間性が感じられ、シリーズで一番好きかも知れない。私には、これくらいのバランスが最も心地よい。解説の日本文学教授が言うように、(文学的に過小評価されがちだけれども)藤原正彦こそ小林秀雄の後継者だと、私も思っている。2.5枚目、最高!2019/11/30

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