内容説明
植物に親しんだ祖父・幸田露伴と母・文。二人の記憶を辿って、庭の花や近所の街路樹から始めた「植物めぐり」は、郊外の雑木林へ、ついには山奥の巨木を訪ねる旅へと広がっていった。人間とは異なる長い生を持ちながら、道具や染料、季節の飾りに形を変えて、暮らしに恵みを与えてくれる植物たち。そんな植物との、四季折々の豊かな出会いを、写真を添えて綴る、清々しいエッセイ集。
目次
目の前の椋
花を追う
芽吹きのとき
柳絮舞う
縁のあるもの
くさぎの色
道ばたの木
塔の名残り
紅葉を待つ
お正月を育てる〔ほか〕
著者等紹介
青木玉[アオキタマ]
1929(昭和4)年、東京生れ。祖父は幸田露伴、母は幸田文。東京女子大学卒。’59年医師青木正和と結婚。’90(平成2)年に母が没してのち、『崩れ』『きもの』『木』『季節のかたみ』などの遺稿の整理と、『幸田文全集』の編集に携わる
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