新潮文庫
組長の娘―ヤクザの家に生まれて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 228p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101206165
  • NDC分類 326.5
  • Cコード C0136

出版社内容情報

生家は博徒の組織。昭和ヤクザの香り漂う河内弁で語られる濃厚な人生。気鋭の犯罪社会学者が聴き取った衝撃のライフヒストリー。「そんな珍しいもんちゃうで」少し寂しげに笑いながら、女は口を開いた――。生家は関西で戦前から続く博徒(ヤクザ)の組織。少女時代は男顔負けの喧嘩(ゴロ)と薬物(クスリ)に明け暮れた。一度は幸せな家庭を築くが、浮気がきっかけで再び覚醒剤(シャブ)に手を出し、逮捕される。「大学」という名の刑務所での生活、そして出所後に見つけた自らの社会的役割とは。昭和ヤクザの香り漂う河内弁で語られる濃厚な人生。

廣末 登[ヒロスエ ノボル]

内容説明

「そんな珍しいもんちゃうで」少し寂しげに笑いながら、女は口を開いた―。生家は由緒正しい関西の博徒。少女時代は喧嘩と薬物に明け暮れた。一度は幸せな家庭を築くが浮気がきっかけで再び覚醒剤に手を出し逮捕される。四年半の刑務所暮らし、そして出所後に見つけた自らの社会的役割とは。昭和ヤクザの香り漂う河内弁で語られる濃厚な人生。

目次

1 組長の娘―中川茂代の人生(家庭環境;学園時代;シャブ入門編 ほか)
2 中川茂代のテレビ番組から(テレビ西日本・TNC報道ドキュメント)記者魂“暴力団「離脱」の現実―元組員の社会復帰支援”
3 著者による解説(本書執筆を推進した「心根」の存在;本書の意義;筆者の関心事について ほか)

著者等紹介

廣末登[ヒロスエノボル]
1970(昭和45)年福岡市生れ。北九州市立大学社会システム研究科博士後期課程修了。博士(学術)。専門は犯罪社会学。青少年の健全な社会化をサポートする家族社会や地域社会の整備が中心テーマである。現在、NPO法人市民塾21特別研究員、大学非常勤講師などを務める傍ら、「人々の経験を書き残す者」として執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

65
2016年1085冊め。暴力組織の組長の父親と女博徒の母親の間に生まれ、自分も覚せい剤で長期服役した女性。更生し、自分と同じように元組員や元受刑者の社会復帰を支援をするようになる話。著者は犯罪社会学者であり、フィールドワークで彼女と知り合ったという。前半は彼女の人生を彼女本人の語りという形で綴っており、「ほんとに反省したのかい?」とつっこみたくなるようなきわどいジョークが楽しめる。2016/12/17

TSUBASA

23
社会病理集団離脱の実態を研究する著者がヤクザ一族の娘として育った中川茂代氏(仮名)の波乱の人生をインタビューし、ライフヒストリー形式で綴った物語。注釈がむやみに多いのが気になるのと、研究書なので後半の解説はやや難しい。が、中川氏が威勢のいい大阪弁で、覚醒剤に手を染め刑務所に入った経緯やそこでの生活、自分が尊敬する母の姿などを語る部分は興味深い。もちろん人々の安寧を脅かすヤクザは言語道断だけど、地域に密着して人々の相談役や顔役としての役目を果たしていた一面もあったんだよなと思う。2020/02/03

ウィズ

15
犯罪者の社会復帰の難しさや地域の協力の必要性がよくわかりました。2016/11/12

fseigojp

12
なかなか強烈な内容だった 列島警察24時の舞台って、こんなんや2021/07/07

Y.Terminator

4
文体がコミカルで読みやすい一人称で、スッと読めました(これが噂に聞く河内弁)。 昔の義理人情に生きる任侠人は、本当にいたのですね。元々は博徒の元締め。堅気とは言えないものの、一般の気質の人に直接的に迷惑をかける存在ではない、と読み取れます。(薬物の転売は悪ですが、小説の文脈上、堅気に直接迷惑はかけない、と読みとらざるをえないところはありますが) 主人公曰く、バブルの地上げズームが任侠の人をおかしくした、とのこと。そこで古き良き任侠人は引退したそうです。良い悪いはさておき、いろいろな価値観があります。2024/12/06

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