内容説明
私は子供のころから本を読むのが一番好きだった。梶井基次郎を読むたび湧き出す愛猫への思い。永井荷風が思い出させる幼き日の家出。坂口安吾に救われた思春期。幸田文とはだいぶ違った父娘関係。谷崎に性の厄介さを教えられ。小学生からの付き合いになる林芙美子…。本さえあれば、どんな日常も笑えて愛おしい。思い出をカラフルに彩る24冊の名作を紹介、読書の幸福に満ちた名エッセイ集。
目次
幸田文「父・こんなこと」―父親は、なぜか、どうも恥ずかしい
梶井基次郎「愛撫」―かわいい家族、猫
梶山季之「色魔」―男って何なのか
金子ふみ子「何が私をこうさせたか」―なるべく楽しく生きたいけれど
坂口安吾「堕落論」―不良になりたい
山川方夫「街のなかの二人」―「恋愛」についてたまには悩みたい
久生十蘭「キャラコさん」―清く正しく美しい人
川端康成「山の音」―舅は哀しい
森田たま「もめん随筆」―利口な女と聡明な女
田中英光「オリンポスの果実」―スポーツマンはかっこ悪い
「寺田寅彦随筆集」―自分の顔を見るのが怖い
谷崎潤一郎「瘋癲老人日記」―老人は枯れているか
尾崎翠「第七官界彷徨」―隣りの家の小さな秘密
横光利一「火」―子供だって悲しい
杉本鉞子/大岩美代訳「武士の娘」―外国暮らしを夢みるとき
永井荷風「墨東奇譚」―電球の光が懐かしい
矢田津世子「茶粥の記」―料理は苦手
志賀直哉「網走まで」―ドキドキしながら読んだ教科書
田村俊子「女作者」―原稿を書くのは楽しいか
佐藤春夫「美しい町」―マイ・ホームなんかいらない
中勘助「銀の匙」―大人が喜ぶ物語
「三島由紀夫レター教室」―手紙は難しい
野溝七生子「緑年」―女って何なのか
林芙美子「放浪記」―死ぬまで読みつづけたい
著者等紹介
群ようこ[ムレヨウコ]
1954(昭和29)年、東京都生れ。六回の転職を経て、本の雑誌社勤務時代にエッセイを書き始め、’84年『午前零時の玄米パン』を刊行、独立する。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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