新潮文庫<br> からかご大名

新潮文庫
からかご大名

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  • サイズ 文庫判/ページ数 346p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101122267
  • NDC分類 913.6

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大阪魂

42
新田さんの10編の歴史小説短編集!どれも史実をネタにしてはるんやけど、新田さんの絶妙な語り口で人間の悲哀を感じさせてもらえる作品ばっかしやった!「からかご大名」は大名行列の前を横切った少女の処分巡り、大名とか役人間の人間関係の中でええ?!って結末迎えるお話。その他、元寇の影の主役・松浦党の活躍と悲哀を描いた「元寇秘話」、甲斐駒ヶ岳に初登頂した若者たちの快挙と悲哀の「駒ヶ岳開山」、大奥の大罪人・絵島が実は悲劇のヒロインやったって「絵島の日記」、諏訪家の産業革命とお家騒動を描いた「諏訪二の丸騒動」がよかった!2022/07/23

タツ フカガワ

17
10話の短編集。なかでも印象的だったのが表題作。三島宿で大名行列の前を横切った六歳の少女が本陣へ連行され、地元の名士たちが助命嘆願に駆けつけるものの斬罪される。大名と名士たちとの心理の綾がとてもサスペンスフル。その大名を待ち受けていたのは……。まるで映画を観ているような一編でした。また大奥の一大醜聞と思っていた“絵島生島”騒動がじつは冤罪で、大奥内の権力争いの犠牲者だったという「絵島の日記」も面白かった。2020/12/18

Yukihiro Nishino

16
新田次郎氏の短編集。この中では、ちょっとした行き違いと、個人的な大名の意地によって助かるはずの子供が殺されてしまった「からかご大名」、蒙古襲来時の松浦党の活躍を描いた「元寇秘話」、山岳小説を得意とする氏の作品らしく山登りの過酷さがよく描かれていて、尚且つ夢を実現したがためにその後の人生を狂わされ死なねばならなくなったラストが印象的な「駒ヶ岳開山」が良かった。2016/04/30

がるっち

14
大変興味深かった。日本の村出身の人の言動のもとが少しわかった気がした。史実や残された文献などから創作しているようで、尚更面白かった。特に元寇秘話は良かった。2013/12/23

まつどん

5
新田次郎の時代小説。うーん、おもしろい。表題作は人間のおろかさが胸に痛い。『元寇秘話』は元の侵略に独力であたった松浦党の活躍を描いている。資料が少なくて苦労したらしいが、想像力の翼で読者を物語世界へ導いてくれています。他にも武田信玄からのスピンアウト的な『弾丸よけ竹束之介』などがうれしかった。2010/06/02

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