出版社内容情報
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。閉店を間近に控える西武大津店に毎日通い、ローカル番組の中継に映るといいだした。さらに、お笑いコンビ・ゼゼカラでM-1に挑み、高校の入学式には坊主頭で現れ、目標は二百歳まで生きること。最高の主人公の登場に、目が離せない! 本屋大賞を受賞した圧巻の青春小説!
【目次】
内容説明
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。閉店を間近に控える西武大津店に通い、ローカル番組の中継に毎日映るといいだした。さらに、お笑いコンビ・ゼゼカラでM‐1に挑み、高校の入学式には坊主頭で現れ、目標は二百歳まで生きること。最高の主人公の登場に、目が離せない!本屋大賞を受賞した圧巻の青春小説!
著者等紹介
宮島未奈[ミヤジマミナ]
1983(昭和58)年、静岡県富士市生れ。京都大学文学部卒。2021(令和3)年「ありがとう西武大津店」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞。’23年同作を含む『成瀬は天下を取りにいく』でデビュー。静岡書店大賞小説部門大賞、坪田譲治文学賞、本屋大賞など多くの賞に輝き話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
671
文庫化を機に手にとった。ここまで広く読者から賛辞を得ている本は、自分にとっては中~中の上くらいの評価に留まることが多く、この作品もそのパターンで、決してつまらなくはないけど深くは刺さらない類。なんとなくすごい感ある浮世離れしたキャラクターと、滋賀県大津市というどマイナー地区のマッチングの妙。それに加えての台詞まわしの上手さで、まさに天下をとりに行かんばかりの勢いを出した一冊。小説なのでもちろんそれでいいと思うし、しっかり面白いけれども、もう少し山場がほしいと感じてしまうのは、単に私の好みの問題。2025/07/25
さてさて
346
『島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う』。そんな力強い言葉の先に、『閉店へのカウントダウン』に思いを込める『成瀬あかり』の姿が描かれていくこの作品。そこには、唯一無二の圧倒的な個性を持った『成瀬あかり』をさまざまな視点から浮かび上がらせていく物語が描かれていました。まさしく”青春物語”が描かれるこの作品。そんな物語に圧倒的な存在感で物語を駆け抜けていく『成瀬あかり』の姿を見るこの作品。心の機微が丁寧に描かれていく物語の中に、『成瀬あかり』の突き抜けた個性の魅力を改めて感じもした素晴らしい作品でした。2025/04/23
さくら華恋
206
単行本で2回読んでるのですが文庫版も購入しました、何回読んでも成瀬はいい、私は成瀬より30歳も年上のおばさんだけど成瀬みたいに生きたいと思います、単行本もまだまだ売れてるだろうに早々と文庫版を出したのも凄いと思います、文庫版が出た事で成瀬を読んだ事がない人にも成瀬を読んで欲しいと思います。2025/06/26
ハゲおやじ
194
初読みの作家。2024年本屋大賞受賞作に踊らされて読む。成瀬あかりの現代では真逆の生き方に違和感を覚えつつも 根底にある”郷土愛”に感動。構成も あかり中心では無く 地元人のパートや同級生から視点もあって 飽きさせない…って 歳を取った私には異質な/異常な あかりに映るね。かえで の様な人が90割を占めるであろう現在では(私も)あかりはフィクションの世界の住人なんだよね。でも、次作も好評の様で 作者の郷土愛が読者に受け入れられた結果なんだろうなぁ(本作を否定している訳じゃないけどね)。西浦がんばっ!2025/07/21
マグナム
153
成瀬あかりは勉強もできるし行動力もあるスーパーウーマンだ。県内唯一の進学校滋賀県立膳所高等学校にスキンヘッドで入学し、友達と群れることなく自信を持って行動していく姿に私は彼女に惚れました。最高の主人公であると思います。2025/07/08