出版社内容情報
剣崎啓介は腕利きとして知られる中堅外科医。そんな彼が頼りにするのが松島直武だ。生真面目な剣崎と陽気な関西人の松島。ふたりはオペで絶妙な呼吸をみせる。院長から国会議員の癌切除を依頼された剣崎は、松島を助手に得意なロボット手術を進める。だが、その行く手にはある危機が待ち受けていた──。現役外科医が総合病院で日夜起こるドラマをリアルに描く、医学エンターテインメント。
内容説明
剣崎啓介は腕利きとして知られる中堅外科医。そんな彼が頼りにするのが松島直武だ。生真面目な剣崎と陽気な関西人の松島。ふたりはオペで絶妙な呼吸をみせる。院長から国会議員の癌切除を依頼された剣崎は、松島を助手に得意なロボット手術を進める。だが、その行く手にはある危機が待ち受けていた―。現役外科医が総合病院で日夜起こるドラマをリアルに描く、医学エンターテインメント。
著者等紹介
中山祐次郎[ナカヤマユウジロウ]
1980(昭和55)年、神奈川県生れ。鹿児島大学医学部卒。京都大学大学院で公衆衛生修士を取得。湘南医療大学臨床教授。消化器外科、とくに大腸癌のプロフェッショナルとして診察と執刀を行う傍ら、執筆を続ける。2018(平成30)年に出版された『医者の本音』で注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
169
『泣くな研修医』は未読。本作が作者初読み。現役医師ならではの本作だと思う。あとがきまで読んで人生に相棒は必要。色んなタイプの相棒がいるけれど、相棒あっての自分かもしれない。どこで出会えるだろうそんな相棒に。剣崎と松島。腕も確かで明るい松島のキャラが好きだ。患者が医師に求めるもの・・技術だけではないだろうが、泌尿科医・稲田があんな形でまさか病院を去る事になるとは。剣崎と松島、二人のこの先をもう少し読んでみたい。2022/06/28
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
100
麻布中央病院に勤める中堅外科医の剣崎と松島。共に腕が立ち、息の合った二人のコンビは連日患者達に向き合い手術を施す。「俺たちは神じゃない」と言うけれど、身寄りのない超高齢の独居老人に本人が望まないかもしれない治療を施すのか?そのまま看取るのか?まさに神以上の判断を迫られることもある。現役医師の書く医療小説も多いがこれもまたその一つで、手術シーンなどはやはり迫力がある。主人公を始めとして、サブメンバーもキャラがはっきりしているので、連ドラとか合うかもしれない。★★★★2022/10/18
ジュール リブレ
95
現役医師の作家さんは何名かおられますが『研修医』シリーズから読み進めています。今回は別仕立てで中堅の外科の先生奮闘録。同じ症状でも、治療方針が異なって、死を見守るだけの時もある。答えは一つでなく、正解かどうかもわからない。毎晩のように馴染みのバーで酔いながら、また急患に呼び戻される。中間管理職ならではの悩みもあり身につまされる。束の間の外部との合流のシーンがなんとも。ワークライフバランスなんて、全く遠い世界。。。2022/08/10
ma-bo
92
泣くな研修医シリーズの著者だが未読でこの本が初読みの作品になります。緊急外来や手術中の予想外の対応の緊迫感ある描写はさすが現役医師ならでは。あとがき読むとご自身の実体験を元に主人公二人の関係性に思いを託したとの事。続編ありそうですね。2022/12/19
五右衛門
88
読了。泣くな研修医の後日譚かと思いきやなんと新シリーズ?経験も技術も豊富な外科医二人。しかも手術中等の緊迫感、臨場感満載のシーンがあり読まされました。そしていつもの答えの無い、だしようの無い症例。どんなに考えても片や手術を決行、片や手術をせずにお看とり。似たような状況で判断が別れます。そら分かれるやろ。日々悩みながら診察、手術をこなしていく主人公たちに脱帽です。我々も答えが出にくい状況を同じように暮らしています。これからも宜しくお願いいたします。2023/05/26