出版社内容情報
中毒性の高さにハマる人続出中!最新刊!
既刊1集+2集の増刷が止まらない噂のマンガ、待望の新刊登場!
少しずつではあるけれど、その人となりが見えてきた
謎多き中年会社員「フジイ」。
ラーメン屋で偶然耳にした音楽があれば即購入。
夜道で桜を見つければ猛ダッシュと
そのマイペースっぷりは相変わらず--
本巻では、そんな「フジイ」の
雑誌掲載時に反響の大きかった中学時代が
けっこうな尺を使って描かれます。
「次にくるマンガ大賞2024」にもノミネートされた話題作、最新刊も必読!
【編集担当からのおすすめ情報】
飄々と生きているように見えて
さまざまな感情を見せるし、彼独自の考えもあるし、そして誰より人生を楽しんでいる。
ただただそんな「フジイ」という男の毎日を描く、静かな本作品。
なのになぜだか
「我々がどこかで忘れてきたもの」「昔どこかで決別した感情」
を呼び起こしてしまう不思議な読み味。
さらに切れ味を増す最新刊、ぜひともご一読のほどを。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
67
ティーン向けのバンドのライブに行くフジイさん。学生時代のエピソードは濃厚でした。フジイさんを取り巻く男子たち、皆色々問題抱えていたり、周りの目を気にしたり、そういう年頃なのに同じ年とは思えぬフジイさんの通常運行。強いなぁ。祭りで金魚すくいに夢中だったりひたすらマイペースで安心する。イケメン成田くんがフジイさんと仲良しなのも良い。自然とフジイさんのことを皆気になり出すんですね。成田くんのその後の話は衝撃的。2025/07/04
眠る山猫屋
54
フジイの過去が少し語られた。馬場と成田。ちょっと引き籠っていた馬場とフジイの“良さ”を理解していた成田。フジイを通して知り合った二人が再会したのは、成田の葬儀の場だった・・・。このエピソードは続くのかな。フジイは成田の死に涙するのだろうか。暖かく思い出すだけ、って気もする。その時、馬場はまた少し大人になるような気もする。石川ちゃんの過去回も良かった。人はいつまでもその瞬間に縛られているわけにはいかないから。過去から離れる時、フジイみたいな存在は、人が変わる時の足掛かりになるのかも。2024/12/29
ふじ
22
発売日に購入。どんな時も自分のペースで善良に生きるフジイさんと、その周囲の人のフジイさん評の対比から、今回も心がザワザワする。特に、中学時代の回想でのフジイさんの立ち位置がリアルかつ、1番近い距離の人に尊重されていない切なさ。自分を良く見せたい煩悩を無くして、彼のように生きられたらいいのに。今1番、読んだら感想を語り合いたくなるマンガだ。2024/09/01
葉鳥
12
表紙のフジイさんが良い。田中がモヤモヤと折り合いをつけられるようになったようで何より。いいやつだから友達でいたい、妬むくらいなら祝福の言葉を送りたいっていえる田中もいいやつだよ。鼻歌検索なるものがあるのか。湯沢さんの「最愛の人よ。」の表情が良かった。フジイの過去編であり、成田と馬場の過去編。一気に人が増えて、苗字が出るたびにこれは誰だとペラペラ。まさかそんな形でフジイ探しの展開になるとは。成田、馬場、フジイそれぞれの関係や石川と詩織の関係が紛れもなく友達で好き。2025/02/06
smatsu
12
もしかすると今日本で最も読まれるべき作品かもしれない。というのは言い過ぎか…以前から考えていたのですが時代を象徴する主人公の流れっていうのがあって、昭和中期までの努力と根性(星飛雄馬)、平成バブル期の軽薄ナンパ(諸星あたる、冴羽遼、ルパン三世)、平成後期のコミュ力とリーダーシップ(ルフィ、矢島金太郎、島耕作)みたいな流れの後に令和特有の「自意識を感じさせない」主人公が来ていると思う。『アンダーニンジャ』『ザ・ファブル』『ゴブリンスレイヤー』『SAKAMOTO DAYS』の各主人公は明らかにその系譜だと思う2024/09/01