出版社内容情報
母子の壮絶なる「轍」の物語、完結。
転落事故の影響で生きる気力を失ったママを、自宅に連れ帰った静一。ママはもはや静一が誰かを認識できず、日に日に衰弱していく。そんな”解(ほど)けていく”ママを、静一はじっくり観察する。毎日、毎日。
やがて夢の中で始まったのは、静一とママの「最期の会話」。
今、彼女と僕の世界は消失し、物語は終焉する。
【編集担当からのおすすめ情報】
単行本累計230万部突破!フランスのアングレーム国際漫画賞でも受賞を果たすなど、海外でも大人気の本作が遂に完結!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りんご
40
今日は漫喫デー。この本完結してたのですね。苦しい話でした。過去に何があっても死ぬまでは生きなければいけないってのの突き詰めた漫画でした。しんどかったけど、読みかけた以上は最後まで読む責任みたいなのを感じちゃう漫画だった。えぐかったねー。2024/01/07
at-sushi@進め進め魂ごと
34
一人息子に偏執的な愛情を注ぐ母親によって人生を狂わせられる少年を通して、母親と息子の普遍的とも言えるアンビバレンスな関係を描くサイコサスペンス。 全編スケッチのようなタッチで、現実の事象と静一の心象風景の境界を曖昧なままに描く手法が効果的。 「惡の華」同様、もはや純文学かのような重さで、一気読みした後の疲労感がハンパない。2024/10/22
Carlyuke
27
母親をみとる。吹石さん。静一。作者のあとがき。じわっと来る。これから残りの途中経過の部分を読む。モデルがいて作者が描かなければならない作品だったと知る。2023/12/16
かに
24
完結。介護の果ての果て。内なる世界での母親との会話。息を引き取る。広い。吹石さん。夢。思い出せぬ顔。あとがき。「描いてもうしわけありません。私は自分がいきのびるためにこれを描いてしまいました。」「ごめんなさい。ありがとう。」どこまでが実話で、どこまでが創造か。胸糞悪い漫画だったが、心に何かを残す漫画。表現力がすさまじいことは真実。2024/02/04
さくりや
22
つぶやきでギブアップ宣言したけど気になって読んじゃった笑。静一から見た静子は私の母に似ていたが、静子の語る自己は私に似ていた。分かる、何が起きても遠く感じる。私と静一・静子親子の決定的に違うところは、「死」に安心しないところかなあ。整然とした、確実に自分の思い通りになるものに強く惹かれている親子だなあと思った。静子の最大のミスは結婚と出産で自分が変われると根拠もなく判断したところだし、静一は山で静子も突き落としちゃえば良かったんじゃないの?自分が殺した実感がないと「頭の中のママ」は消えないのでは?なんてね2024/04/13
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- 和書
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