出版社内容情報
この世界で最も大きな喪失感と向き合う物語
それでも、ひとは…
その消えぬ悲しみと共に生きていく。
「元に戻っただけなんだ。
異世界転生しようとする母親から、
息子を亡くした母親に。
俺は何もできない無力な男に。
それなのに考えてしまう
美央さんを助けたいって」
堂原の祈り、そして
美央の前に現れた僅かな光。
――涙と希望の完結巻。
【編集担当からのおすすめ情報】
息子を失った直後の、美央の苦しみ…。
この5集で描かれる彼女の痛みと、
そこに確かに在った当たり前でもう戻らない日常。
消えぬことのない悲しみといかに接するか、
日々の生活といかに向き合うか。
この漫画が、大切な存在を更に慈しむ契機となることを願います。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
27
完結巻。息子が突然死んでしまったら、それを受け入れることなんてできない。できるはずない。きっとどこかで生きているはず、会いたい、会いたい、会いたい。それでも残された人は生きていく。2023/02/20
akihiko810/アカウント移行中
21
死んだ息子は実は異世界に転生して生きていると主張する母親と、彼女の元同級生(オタク)が繰り広げる、悲しみに向き合うための物語。7.5/10点 タイトルから、もっとポップな感じの作品かと思ったが、もっと現実的、というかシリアス寄りの作品だった。この母にとっては、このワンクッションが、息子を亡くした喪失感を受け入れるために必要だったのだろう。「人生はそれでも続く」が、縁やつながりで続いていってほしい、と思えるような余韻ある終わり方もよかった2025/05/21
わーぷ
6
「私の息子が異世界転生したっぽい」この少しおとぼけた感じのタイトルからは全く想像できませんが、これは息子を事故で亡くした母親が自殺しようとしている物語です。主人公が現世で亡くなった後に異世界で活躍する物語は数あれど、現世に残された主人公の家族はどんな気持ちでいるのでしょうか。その答えの1つがこの作品であるように思います。紆余曲折はありましたが、初登場以来ずっと喪服のような黒い服を着ていた美央が、明るい服を着て笑っているこの最終巻の表紙を見るだけで救われた感じがします。とても良い作品でした。 2023/01/26
ユウキ
2
「異世界転生は物語なんだから」5巻までよんだからこそ、このセリフの奥深さが沁みる。 これは本棚キープ2023/11/27
Decoy
2
完結。物語に救われる物語。2023/03/01