出版社内容情報
不完全である勇気
劣等感とは、他の人と比較したときに、自分は劣っていると思い知らされること、と思っている人は多いでしょう。このような思いにさいなまれるのは、本当に嫌なものです。しかしアドラーのいう劣等感とは、自分の理想と現在の自分の状況を比較したときに生じる感覚。他人との比較ではなく、自分自身の問題なので、自分を卑下する必要はありません。劣等感があるからこそ、何かを創造したり、社会に貢献することなどを通じて、成長(これをアドラー心理学では「優越の追求」といいます)することができるのです。
自分の理想と比べて劣っている(不完全な)部分があるとしても、他者との比較や、周囲からの評価によってではなく、自分らしさを追い求めていくと、“本来の自尊心”が高まっていきます。
本書では、こうした「不完全である勇気」をはじめ、「ライフスタイル」「共同体感覚」などアドラーの“哲学”を徹底解説。私たちが幸せに生きていくために、いますぐ実践できる意識改革のヒントを、“アドラー心理学の伝道師”である著者が詳しく紹介していきます。
【編集担当からのおすすめ情報】
「アドラー心理学」の魅力は、これまで私たちが当然だと考えていたことに対して、別の角度から考えることの大切さ、おもしろさを教えてくれることです。シンプルな言葉のなかに込められた深い意図を、存分に味わってください。
向後 千春[コウゴ チハル]
内容説明
「自分は劣っている」と感じるのはつらいもの。でも、他人との比較ではなく、自分の理想像と現在の自分を比べて、足りない部分を埋めていく成長過程にあるのだと考えれば、“本来の自尊心”を高めることができる―。こうした「不完全である勇気」をはじめ、「ライフスタイル」「共同体感覚」など、アドラーの“哲学”を徹底解説。私たちが幸せに生きていくために、いますぐ実践できる意識改革のヒントを、“アドラー心理学の伝道師”が紹介する。
目次
第1章 よりよく生きるための心理学
第2章 「生きる」を科学する
第3章 自分自身を受け入れるという冒険―自己受容
第4章 自分が生きてきた道を再発見する冒険―ライフスタイル
第5章 自分の居場所を見つける冒険―所属
第6章 まわりに任せてみる冒険―信頼
第7章 人の役に立ってみる冒険―貢献
第8章 アドラー心理学を実践する
終章 生きることの科学
著者等紹介
向後千春[コウゴチハル]
1958年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部、同大学院文学研究科で心理学を学び、東京学芸大学で博士号取得(教育学)。早稲田大学助手、富山大学助教授等を経て、2012年より早稲田大学人間科学学術院教授。専門分野はアドラー心理学、教育工学、教育心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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