出版社内容情報
推理小説仕立てで解き明かす「名画の謎」
「見ることの専門家」である「わたし」が美術館でみつけた、名画に残された「事件」の痕跡。長い間ずっと観客の目の前にありながらこれまで誰も気づかず、見逃されてきたその小さな痕跡を手掛かりに、背後に潜む謎をさぐってゆく「わたし」。すると、最初は無関係に思われたいくつもの「事件」の背後に、共通する大きな謎の存在が明らかになる・・・・・・。
19世紀末パリ、世紀末を迎えた芸術の都を震撼させた「二重の謎」が、いま白日の下にさらされる。共謀したのはマネやドガ、ゴッホ、セザンヌなどの巨匠たち。そして、「事件」の鍵を握る「絵画に目覚めた絵画」の正体とは?
19世紀後半?20世紀初頭にパリで起こった新古典主義から、写実主義、印象派、ポスト印象派へとつながる一連の西洋絵画の「変革」が、当時、広く一般市民の間に大きなスキャンダルを巻き起こすほどの「事件」だったことの意味について、推理小説仕立てで面白くわかりやすく描き出す。読者の知的好奇心に訴える、新しいスタイルの美術入門書。
三浦 篤[ミウラ アツシ]
著・文・その他
内容説明
「見ることの専門家」である「わたし」が美術館でみつけた、名画に残された「事件」の痕跡。その小さな痕跡を探ってゆくと、大きな謎の存在が明らかになる…。19世紀末、芸術の都パリを震撼させた「二重の謎」が、いま白日の下にさらされる。共謀したのはゴッホやマネ、ドガ、セザンヌなどの巨匠たち。西洋近代絵画に起こった一連の「変革」の意味について、推理小説仕立てで描き出す、新しいスタイルの美術入門書。美麗な図版と貴重な部分図、満載。
目次
第1章 謎は細部に宿る(マネのためらい―「残された二つの署名」事件;アングルの予言―「ヴィーナスの二本の左腕」事件;クールベの告白―「二人の少年の冒険」事件)
第2章 映し出された謎(ドガの情念―「見捨てられた人形」事件;ボナールの幻視―「鏡の間の裸婦」事件;マティスの緊張―「闇に向かって開かれた窓」事件)
第3章 名画の周辺に隠された謎(ゴッホの日本語―「右側と左側」事件;スーラの額縁―「内側と外側」事件;セザンヌの椅子―「右側と左側」事件再び)
著者等紹介
三浦篤[ミウラアツシ]
1957年島根県生まれ。美術史家。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学教養学部卒業、同大学院人文科学研究科美術史学修士課程修了、パリ第4大学博士号取得。専門は19世紀フランス絵画を中心とした西洋美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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