出版社内容情報
美しいイラストや図版を豊富に用い、身近な生活や知恵あそび、名作童話などを取り上げた絵本。お子さまの興味の世界を楽しく広げます。
お寺の小僧さんが恐ろしいやまんばに追いかけられ、三枚のおふだで助かるという、怖い日本の昔話。読みきかせで親子のきずなを深める狙いとともに、子どもたちに“怖い”という感覚を知ってほしいと思う絵本です。
内容説明
子どもにとって、はらはらどきどきするお話ほどおもしろいものはありません。その代表的な昔話が『三まいのおふだ』で、日本の各地に語り伝えられています。山の中で親切なおばあさんに出会い、ほっとしたのもつかのま、小僧さんはたちまちにして危険に追いこまれます。怪しい物音で目を覚ましたとたん、思いもよらぬやまんばが登場してくるのですから。しかし、その恐ろしさがクライマックスに達するたびにお札が威力を発揮して小僧さんを助けてくれます。ありがたい仏さまへの信仰心が込められているとはいえ、その不思議な力がこのスリリングなお話を支えるもうひとつの魅力です。ですから、地方によってはお札の代わりに鏡とくしと針、あるいは三つの玉になっているところもあります。いずれにしても、そんなすばらしい呪物があればという願いと、どんな危険も人間の勇気と力でのりこえられるということをあらわす昔話として親しまれてきたのです。4・5歳。