出版社内容情報
歌舞伎俳優玉三郎丈、珠玉の役柄がぬりえに
当代屈指の人気と実力を誇る女形歌舞伎俳優、坂東玉三郎丈が演じてきた数々の当たり役が、本人監修による彩色画とぬりえになって刊行されます。『助六由縁江戸桜』の揚巻、『廓文章』の夕霧、『鷺娘』の鷺の精、『仮名手本忠臣蔵』のお軽、『於染久松色読販』の土手のお六……玉三郎丈が選んだ珠玉の13役を、有職彩色絵師として活躍する林美木子氏が見目麗しき彩色画と同じ絵の線画をぬりえとして見事に再現。林氏は、玉三郎丈の小道具や衣裳の仕事を手掛けることもあり、その細やかな筆致には目を奪われます。
13役それぞれに添えられた玉三郎丈の解説に導かれるようにぬりえを彩色する贅沢な時間には、「ぬりえをしていくうちに、衣裳や鬘や、舞台装置に細かいこだわりがあるということもおわかりいただけることと思います」と玉三郎丈が本書の口上で述べているように、これまでにない発見がちりばめられています。
さらに、巻末特製きかく「玉三郎の着せ替え紙人形」も必見です。
浴衣姿の「土手のお六」の本体に、「阿古屋」「白拍子花子」「揚巻」の衣裳と鬘を、切って、重ねて、早替わり。なんとも麗しい玉三郎丈が完成します。
美しい彩色画を飾るもよし、ぬりえを楽しむもよし、着せ替え紙人形で遊ぶもよし。各頁が外しやすいつくりになっているので、自分で彩色したぬりえを飾るなどさまざまな楽しみ方ができるアート感覚あふれる一冊です。
内容説明
坂東玉三郎丈が選ぶ十三役。有職彩色絵師の林美木子が見目麗しき舞台を彩色画とぬりえで再現!巻末特製きかく「玉三郎の着せ替え紙人形」
著者等紹介
坂東玉三郎[バンドウタマサブロウ]
女形歌舞伎俳優。料亭の家に生まれ、幼少の頃から踊りが好きで、稽古に通った縁から1956年に十四世守田勘弥の部屋子となる。翌年、坂東喜の字を名乗り初舞台を踏む。’64年に芸養子となり、五代目坂東玉三郎を襲名。以後、三島由紀夫の『椿説弓張月』白縫姫、『桜姫東文章』桜姫など、大役を次々に演じて注目を集めた。立女形として当代屈指の人気と実力を誇る。2009年に第57回菊池寛賞受賞、’11年に、第27回京都賞思想・芸術部門受賞、’12年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
林美木子[ハヤシミキコ]
有職彩色絵師。1966年、重要無形文化財『桐塑人形』保持者(人間国宝)である林駒夫の長女として京都に生まれる。’84年、京都市立銅駝美術工芸高等学校日本画科卒業。’86年、京都芸術短期大学日本画コース卒業。翌年より丸平大木人形店で人形彩色絵師の仕事を始める。父・駒夫に師事しながら、有職彩色絵師として、平安の古より連綿と続く伝統的な有職の貝桶、貝覆、桧扇をはじめ、有職大和絵による板絵などの作品を制作。以後、個展やグループ展を中心に幅広く活動。2018年「ブルガリ アウローラ アワード2018」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。