Shotor museum
クリムト―金色の交響曲

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  • サイズ A5判/ページ数 127p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784096060261
  • NDC分類 723.346
  • Cコード C0371

内容説明

クリムトの画業は素晴らしい。彼はアカデミズムに安住することなく、常に時代の動きに敏感に反応しながら新しい絵画思想を生み出し、実践しつづけた。それは熾烈な戦いでもあったろう。だから、どの作品にも戦いの傷跡と痛々しいまでの絶望と不安が、絢爛豪華な金彩や色鮮やかな多色の背景に、あたかも「透かし」のように寄り添っている。そしてクリムトの装飾的絵画には、個人的にも関係があった同時代の音楽家マーラーの艶麗華美なオーケストレーションと通底するものがある。音楽の精神からのクリムト論、本書はそのように位置づけられるだろう。

目次

鳴動する装飾宇宙―はじめに
1 早すぎた栄光と挫折―19世紀の終焉
2 聖なる春―総合芸術という夢
3 東方へのまなざし―黄金装飾のはじまり
4 正方形の風景画―心の自画像
5 生と死を見つめて―精神世界へのまなざし
グスタフ・マーラー―世紀末ウィーンを生きた、もうひとりのグスタフ

著者等紹介

宮下誠[ミヤシタマコト]
1961年、東京生まれ。國學院大学文学部教授。哲学博士(バーゼル大学Ph.D.)。早稲田大学第一文学部美術史学科卒業。同大大学院芸術学専攻博士後期課程修了。バーゼル大学大学院博士課程修了。専門は20世紀ドイツ美術、シュルレアリスム、画像解釈学、一般芸術学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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