群像日本の作家<br> 丸谷才一

群像日本の作家
丸谷才一

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784095670256
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0393

出版社内容情報

作家であり強靭無比な論理の批評家である丸谷才一。世界と日本の文学を凝視するマルチ作家の全体像を多角的に捕捉し解明する。書き下ろしエッセイ…池澤夏樹/主な執筆者…石川淳、平野謙、大江健三郎、吉行淳之介、他/対談…司馬遼太郎、野坂昭如

 世界文学と日本近代文学へ広い視野をもち、また日本文化や日本古典文学への深い造詣から発想して、強靭な論理によって問題を解明する批評家としての丸谷才一。 氏はまた、平凡な市民がこの世に生きる“風俗”を描いて、市民小説を日本近代文学に成立させた『たった一人の反乱』などの作家でもある。 一方、英文学者でJ.ジョイスの研究家としても知られ、最近の『ユリシーズ』の新訳で話題をよんでいるほか、新聞や雑誌にエスプリに充ちたエッセイや書評を数多く発表するなど、まさにマルチ作家というべき多彩な活動を展開している。 本書は、そうした多面的な作家の各々の部分に光を当て、作家論・作品論を中心に対談や合評、代表作ガイド、年譜、作家アルバムなどによって、この作家の全体像をとらえた待望の一冊である。 池澤夏樹による巻頭エッセイ、山崎正和・後藤明生らによる作家論、大江健三郎・筒井康隆・井上ひさし・石川淳らによる作品論、司馬遼太郎・野坂昭如・山口瞳・吉行淳之介らとの対談などによって構成。作家の自薦作品として、川端文学賞受賞作の「樹影譚」を収録してある。

内容説明

丸谷才一の人と文学の全容を探る。はじめての作家・作品論集。

目次

作家の肖像(丸谷才一)
内なる批評家とのたたかい(池沢夏樹)
徴兵忌避者が忌避したもの(山崎正和)
丸谷才一―最初の実験的作家(デニス・キーン)
丸谷才一・人と作品(後藤明生)
流離のトポス(川村二郎)
私の選んだ文庫ベスト3―丸谷才一(E・G・サイデンステッカー)
丸谷才一著『エホバの顔を避けて』(石川淳)
『笹まくら』(平野謙)
一人分のチャーハン―英国版『たった一人の反乱』(アントニー・バージェス)〔ほか〕