出版社内容情報
源雅遠と詞子姫は、深い想いで結ばれているが周りには秘密の仲。家同士の軋轢と詞子にかけられた呪いのせいで。しかし雅遠は詞子を正式に妻にすべくついに出仕することに! そんな時、雅遠に結婚の話しが持ち上がり!?
深山 くのえ[ミヤマ クノエ]
著・文・その他
藤間 麗[トウマ レイ]
著・文・その他
内容説明
源雅遠と藤原詞子は相思相愛の仲。ただし家同士の軋轢と詞子が背負っている呪いゆえ、二人の関係は世間には秘密。紆余曲折の末、雅遠は、詞子姫と幸せに結婚するには左大臣の父の力を借りず己の実力のみで、立身出世しなくてはならないと気づき、出仕を始める。そんな折、雅遠は父から結婚を命じられた!?そこにある政治的思惑も潜んでいて…。雅遠は詞子姫をどう守るのか!?大人気の平安ラブロマン。
著者等紹介
深山くのえ[ミヤマクノエ]
12月9日生まれ。神奈川県出身、在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
40
火の行方とはきっと心の中に起きた気持ちの事。雅遠の中でも詞子の中でも生じてもう二度と消えない炎。勿論付け火の行方の事も重ね合わせているのだと思うのですが。さて前巻のお手柄から出仕する事になった雅遠。宮中では除目を半日以上も延期させるという妙な目立ち方をして、微妙な立場ながらすっかり馴染んでいて、これはきっと天性の甘え上手のなせる業でしょう。わからない事を素直に聞くというのは簡単なように見えてとても難しい事だから。勿論詞子が育てた物ではあると思うのですが。それだけに己の才覚だけで出世とならないのがもどかしい2010/02/18
ひめありす@灯れ松明の火
37
再読の三冊目。長雨の頃だった雨ひそかから一つ季節が移っているので、ここに短編集の「夏衣」が入るのか。そして前の二冊でも思ったけどやっぱり詞子は気が強い。そうでなければどうしてこの状況で、これまでよりも一番上手に衣を縫ってみせると笑えるのか。女御様を向こうに見ていざ尋常に勝負、と言ってのけることが出来るのか。でも同時に思う。どうしてその強さは二条にいる時には出なかったのだろう。やっぱりそれは雅遠との出会いによって浮き上がってきたものかな。あちこちで仄かに灯る愛情の炎。どうか一つ消えてしまう事のありません様に2017/11/29
ひめありす@灯れ松明の火
33
お話の中では登花殿女御こと澄子様を預かることになるけれど、澄子様が愉快な女性でよいなあ。鬼姫の家に預けられたと知って楽しそうなんて、それだけでも一つ呪いは解けます。宮中での雅遠様は書付から下手人を探したりしてすっかりできる人になってて面白い。詞子は相変わらず健気で、でも愛される事に少し慣れてきているのでほっとします。2010/03/02
葵@晴読雨読
22
再度。地味にいろいろ起こってます。遠雅もことこも頭がいいし何より強いな。2019/09/25
ダージリン
18
宮廷推理ものになり、やるときはやる雅遠・・・縁談を壊すために相手を失脚させることもやむなし。詞子の雅遠を助ける姿も健気だ~甘さも健在で良し。2010/01/09