内容説明
家出先のロンドンで、兄シャーロックに見つかりそうになったエノーラ。やむなく「探し屋」を休業した彼女のもとに驚くべきニュースが!?シャーロックの相棒であるワトスン博士が行方不明になったというのだ。博士に恩がある彼女は、自ら事件を解決すべく博士の妻を訪ねた。そこで奇妙な花束を見つけて―?一方シャーロックも博士を捜そうと動きだす。絶世の美女に変装した妹と兄の推理合戦が始まった。
著者等紹介
スプリンガー,ナンシー[スプリンガー,ナンシー][Springer,Nancy]
1948年アメリカのニュージャージー州生まれ。ファンタジー、マジックリアリズム、ミステリー、現代小説など、幅広い分野にわたる作品を発表。多彩な魅力にあふれる独自の物語世界が、子どもから大人まで、多くのファンをひきつけてやまない
杉田七重[スギタナナエ]
翻訳家。東京生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽま
4
シリーズ三巻。ワトスン博士の失踪事件がメイン。メアリことワトスン夫人も登場し、じわじわと物語の幅が広がってきた印象。今回はヴィクトリア期の「精神疾患患者」の扱いについても触れており、然り気無く当時の暗部を抉る描写手法は相変わらず。エノーラに対し、マイクロフトがシャーロックの上をいく網を張っていた、という展開には思わずニヤリ(エノーラは引っ掛からなかったけどもw)。二巻で破棄されたかと思われた「パーディトリアン」という肩書きも復活の予兆を見せているので、これからの展開にも期待。2012/10/04
かきょん
2
ワトスン博士誘拐事件。 エノーラの様々な変奏術も板についてきた感じがする。今回もかなり危ない目にあい、ケガをおう。 最後は二人の兄からのメッセージで顔がニヨニヨしてしまうのもわかる。誰よりも早く解決へたどりついたし、エノーラのおかげ。2025/05/14
たろさ
2
どうも女性作家が書く女性主人公のホームズパスティシュにはフェミ臭漂うのが気になるんだけどw まぁこの時代設定で女の子がバリバリ活躍する話にするとどうしてもそうなっちゃうのかなーとは思うけど。本作はワトスンさんの出番が少なくて残念だ(ある意味主役でもあるがw)。2009/04/10
颯奏
1
ホームズ、ワトソン、マイクロフトにワトソン夫人が登場。ワトソン博士を助けようとがんばる主人公。ひとりっきりで苦心惨憺しているのを読んでいて相棒がいたらよかったのにね、と。シリーズの最終巻いまからでもいいから出ないかなー。2015/07/14
sfこと古谷俊一
1
化けっぷりのディテールがきっちりプロットに噛み合ってるあたりがいい感じ。2009/03/06