ガガガ文庫 クズと天使の二周目生活（セカンドライフ）

天津 向【著】

小学館（2017/10発売）

• サイズ A6判／ページ数 264p／高さ 15cm
• 商品コード 9784094517026
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

タイムリープで勝ち組人生を目指せ！

――俺の人生は捨て回だ。
雪枝桃也（ゆきえだ・とうや）。三十歳。
仕事はラジオがメインの構成作家。しかし、まったくもって売れておらず、先輩作家や知り合いから振ってもらった仕事で食いつなぐ日々。
かつて同じ番組で仕事をしていた人気声優・神楽屋萌香（かぐらや・もえか）からは忘れられ、家では妹からも冷たくされる桃也だったが、とある飲み会の帰りに工事現場の落下事故に巻き込まれ、鉄骨の下敷きになって命を落としてしまう。
気がつくと何もない空間にいた桃也は、そこで天使のエリィエルと出会い、自らの死が手違いだったことを知る。
「俺は死ぬはずじゃなかったってことなのか？」
「まー、そうなりますね」
「何ヘラヘラしてんだよ！ どうしてくれるんだよ！」
「生き返らせます」
「死ぬってのは人間にとって簡単なことじゃ……生き返らせる！？」
救済措置によって過去に戻れることを知った桃也は、渋るエリィエルを丸め込んで10年前に戻してもらうが、過去改変は想像以上の難易度で……。
『芸人ディスティネーション』天津 向×『ガヴリールドロップアウト』うかみのタッグでおくる、勝ち組への再起を懸けた人生やり直しコメディ！！


天津 向［テンシン ムカイ］
著・文・その他

うかみ［ウカミ］
イラスト

内容説明

俺、雪枝桃也は三十歳の構成作家。先輩作家や知り合いから仕事をもらって食いつないでいる。同期はアイドルと結婚。かつての仕事仲間はそれぞれ栄達を果たすなか、一人まったく売れていない。誰が悪いんだ？頑張りすぎたあいつらか？頑張らなかった俺なのか？そんなあるとき、俺は工事現場の落下事故に巻き込まれ命を落とすが、それは天使のミスだった！？救済措置で過去に戻れる？それなんてチートですか？お笑い芸人、天津向がおくる勝ち組への再起を懸けた人生やり直しコメディ！！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[まりも]

天使の手違いで死ん救済措置として過去に戻れる事になった主人公が、もう一度人生をやり直すコメディ物語ここに開幕。芸人天津向が面白い事は知っていたけど、ラノベを書かせると著者自身の現在の立ち位置をこういう風に活かしてくるとか中々やりますね。全くもって売れていない主人公の歪みに歪んだクズっぷり。これは天津向だからこそ出せたキャラクターだろう。正直好感を持てる要素は0やし、失敗したらしたで面白い気もするけど、どうせなら成功して欲しい。要するにどっちに転んでも楽しめると思う。好感度0ってのも武器になるんやな。

2017/10/20

[むっきゅー]

表紙がガヴリールの人だなーと手に取ったら、作者がお笑い芸人の天津向だった。。。え！？本作、天使のミスで死んでしまった売れない放送作家が、10年前から人生をやり直し成功を目指す話。いろんなお仕事ものがあるけど、ラジオ番組の舞台裏は初めて読んだ。過去改変に厳しい制限があったり、恋愛禁止だっりで、ポンコツ天使のサポートのもと、少ーしずつ人生を変えていく。1周目では塩対応だったヒロインズも、2周目ではいい感じ。でも、10年間恋愛禁止の設定で声優とのハッピーエンドに持ち込むの厳しくない？天津先生の手腕に期待です。

2017/10/23

[しぇん]

売れない構成作家として三十を迎えてしまった主人公が天使の手違いで死んでしまったことにより、10年前からやり直しを出来ることに。天使が中々怠け者のクズタイプだったり、過去改変の制約多くてあまりうまくいかなかったりするなか、足掻いていく話ですね。前作と似た所も多いですが正直今の所前作の方が好きですね。主役の高感度の差でしょうが‥。次巻あれば買いますので盛り上がっていきますように。

2017/10/19

[星野流人]

芸人の天津向さんによる、ラジオの構成作家の人生やり直しを描いたラノベ。主人公と天使のクズさ加減にやや辟易とさせられながらも、ラジオの仲間たちは魅力的で可愛らしく、さくさく楽しく読める作品でした。構成作家仲間の木佐貫凛が勝ち気で男勝りながらギャップを持つ女性でとみに可愛らしく、好みでした。大きな展開があるわけではないですが、小さなエピソード一つ一つに魅力があり楽しく読めます。「これからどーなるの？」みたいな引きにまんまと引っかかったので、続きも読みたいですね……

2018/05/02

[真白優樹]

―――もう一度始める人生も、やっぱり一筋縄ではいきません？　もしあの時こうしていたらどうなっていたか。そんなifの選択肢を叶える為に過去に戻るこの物語。上手くいく筈なのに上手くいかないのは何故か。それは青年も天使も際物な人柄であり、やる事為す事、やりたい事をやってるだけの行き当たりばったりだからかもしれない。でも、そんな彼等がどこか憎めないのは何故か。それはきっと、彼等が叶えたい未来の為に、ドタバタながらも必死に足掻いているからなのである。再び脱線しつつある世界の行先とは。 次巻も須らく期待である。

2017/10/19