小学館文庫
美しい昔―近藤紘一が愛したサイゴン、バンコク、そしてパリ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 251p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094088465
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

伝説のジャーナリストの足跡を世界に追う

伝説のジャーナリストの足跡を追って、ベトナム、バンコク、パリなど世界各地を旅した五年間の精緻な紀行録。一九七九年に 大宅壮一賞を 沢木耕太郎と同時受賞したことで知られる近藤紘一は、受賞作『サイゴンから来た妻と娘』を始め多くの著作を発表しながら四五歳で早逝する。作家は彼の生きた時代と波乱の人生を解き明かす旅に出た……。「彼が心底気になっていたのはベトナムというテーマからいずれは脱皮しなくてはならないことだった」(本文より)日本航空機内誌の人気連載を大幅加筆、ゆかりの地の写真も多数収録した一冊。解説はエッセイストの平松洋子さん。

内容説明

伝説のジャーナリストの足跡を追って、ベトナム、バンコク、パリなど世界各地を旅した五年間の精緻な紀行文。一九七九年に大宅壮一賞を受賞した近藤絞一は、受賞作『サイゴンから来た妻と娘』を始め多くの著作を発表しながら四五歳で早逝する。作家は彼の生きた時代と波乱の人生を解き明かす旅に出た…。JAL機内誌の人気連載を大幅加筆、ゆかりの地の写真を多数収録した一冊。

目次

並みはずれた愛
ふたりの妻
家族と友人が見た近藤紘一
ジャーナリスト、作家、ふたつの顔を持つ男
ベトナム報道
あの頃の、それぞれのサイゴン
ホーチミン風景
ミセス・ユンの家で
メコンデルタへ
バンコクのビーチで
パリの近藤ファミリー
美しい昔を思い出して
ベトナムと日本

著者等紹介

野地秩嘉[ノジツネヨシ]
1957年東京生まれ。早稲田大学卒業。出版社勤務などを経てノンフィクション作家に。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

makimakimasa

7
近藤は著書に何も記していないが、子連れのベトナム人と再婚した事実は実家に歓迎されず、死後は相続で揉め、今では連絡の行き来も無いという。弟曰く、近藤は妻と2人だけの世界にいる事を好んだ。ノンフィクションに飽き飽きしていたのも面白い。人間本質の普遍的側面をまさぐる方法論として、記者として事実だけに即して書くより(噂話の多用等、文学趣味が出て細工を施すのを好んだ)、縛り無き自由な小説家への転向を目指していた。新人賞を取った『仏陀を買う』も読んでみたくなった。本書は文章は平凡だが美しい写真がそれを盛り立てている。2021/12/03

てくてく

4
当時においては珍しかったベトナムの生活やベトナムで結婚した妻とその連れ子(日本国籍取得)の話など、かつて楽しんだ近藤紘一氏の人生をたどっていて、懐かしく、また、楽しかった。南国の緑の写真も美しかった。ベトナムで生まれ、母が日本人と結婚した結果、日本国籍を取得し、日本で暮らす時期もあったが、フランスで結婚して生活をしているという、波乱万丈の人生を送った近藤氏の養女へのインタビューで、「人間にとって、『私の国』とはそこに住んで暮らしていた心地よい国のことではないでしょうか」というセリフが印象的だった。 2016/05/25

はち

4
昨日読んだ本の作家の足跡を追う紀行文、日本、ホーチミン、バンコク、パリを転々とする。「サイゴンから来た妻と娘」のその後もここで。家族とは何か。国籍とは何か。ユンの言葉はもう一度考えないといけない。私の場合国籍ではなく居場所の問題だけど。2013/09/11

DEE

3
戦時中のベトナムを報じたジャーナリストと言えば開高健とこの近藤紘一が挙げられる。 残念ながら近藤紘一の著書を読んだのは彼の死後だった。 夫人を亡くした後に子供のいるベトナム人と再婚、その顛末と日常生活を書いた「サイゴンから来た妻と娘」は、愛に満ち微笑ましいのと同時に、ジャーナリストの視線や亡くなった奥さんの思い出などが絶妙に絡んだ良書だった。 そんな近藤紘一の半生を追った一冊だけど、いまさらこれを書く確固たる理由がよくわからないな。2017/05/19

Endo Takafumi

3
加藤紘一と言う人も彼の作品読んだことはありません。本書を読んでとても読みたくなりました。若くして亡くなったが妻と娘を支え、濃厚に生きた彼の作品を、来年父親になる自分は読むべきですね。そして、とてもベトナム料理が食べたくなりました。2013/12/16

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