内容説明
五十嵐透は東大合格率9割を誇るミチター・ゼミナールの経営者。「受験界のカリスマ」と呼ばれ富も名声も手にしていたが、ある日親友である大学病院の医師から、がんで余命1年半という宣告を受ける。人生の皮肉なめぐり合せに悩む五十嵐だったが、偶然入ったコンビニで、抜群の計数感覚で店員とやりあう少女を見かける。少女の名前は真紀、経済的な事情で高校中退を余儀なくされた彼女だったが、五十嵐はきらりと光るものを感じ、残りの人生で、彼のあらゆる受験テクニックを駆使して、彼女を東京大学に合格させようとする。現役の精神科医が書いた同名映画のノベライズ。
著者等紹介
和田秀樹[ワダヒデキ]
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業後、同大学付属病院精神神経科助手を経て、精神科医として老年精神医学、精神分析学等を研究。自らの経験を生かし受験関連の本も。映画「受験のシンデレラ」で初監督(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akira
51
★★★★ 和田式で有名な著者さん、小説も描くんだ!しかも映画監督も! 小説としてはベターな方だったけどその分余計な描写などなくてかえってすっきりと良かった。フィクションだけど他の受験記に比べて遜色ないどころかより具体的で、時間の使い方とか受験生に参考になるんじゃないかな。特にあの、時給計算は目から鱗。末期ガンに対する認識も勉強になった。俺もあの「カード」欲しいなぁ・・・最後は思わず涙が。2016/10/01
キラ@道北民
38
読友さんのレビューに惹かれ、早速購入して読んでみる。同名映画のノベライズ本。うちに受験生がいるので、大変参考になる。参考書などリアルで同じように進めれば、合格するのでは?という気にさえなる。合格することと学力をつける事は違うのですね。要領の良さで、時間は何倍にも延びる。受験だけじゃなく、緩和ケアの考え方も参考になる本だった。2016/09/22
香菜子(かなこ・Kanako)
34
受験のシンデレラ。和田秀樹先生の著書。どれだけ経済的に恵まれたとしてもお金は天国までは持って行けない。だからこそ、これからの人生を生きる人を応援することで、自分が生きた証を残したい。自分の能力や経験を精一杯使って、高校を中退した貧しい少女の明るい未来を切り開くことを応援する。素敵なお話でした。2019/08/14
ちょこまーぶる
32
受験シーズンなので読んでみたが、残念な一冊でした。この本は、先に映画が公開されてから小説化したようであるが、内容が「そして数日後・・・」のように端折られているように思えてならない。受験の神様と高校中退の少女の話で東大受験をするわけであるが、もう少し少女の心情や受験の極意を描いてくれたら・・・と思ってしまった。また、受験の要領という格言のようなものが100ぐらい有るようにナンバーリングされているが、実際文章化されているのが50にも満たないとはどういう事だろうか?巻末に格言一覧でもあれば良かったのにと思った。2014/03/03
もりお
30
ドラマ化なので読んでみた。映画化もされてたみたいで・・・若い頃、真面目に勉強してたらなと思う。そしてやり方も知ってたら違う人生だったかも・・・まだ間に合うか・・・頑張ろう!2016/08/07