出版社内容情報
大好評の「文房具」小説、待望の第6弾!
風に揺れる柳並木と円筒形のポストのすぐそばに佇む文房具店・四宝堂。創業は天保五年と古いが、豊富な品揃えと店主・宝田硯の人徳により今なお地元の人に愛される銀座の名店だ。そんな四宝堂には、今日も様々なお客が訪れて――。
父の急逝により何の準備もないまま実家の旅館を継ぐことになった青年に、新入部員の勧誘に頭を悩ますキャプテンの中学生など。困りごとを抱えたお客たちを、ミステリアスな店主が今日も優しくもてなしていく。「ずっと続いてほしい」と願う声が止まない、大人気シリーズ第6弾。
老舗ホテルに勤めていた若き硯のエピソードも収録!
【目次】
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼっちゃん
45
シリーズ第6弾。先輩歌手の付き人となった「フエルトペン」の先輩のレコードを1枚でも買ってもらいたいという思いが伝わる人としての”背中”がかっこよかった。また硯さんが老舗ホテルに勤めていた時のエピソードの「折り紙」も硯さんらしい行動、また先輩の想いやりある叱責も良かった。「消しゴム」に出てくるスーパーカー消しゴムとBOXYのボールペンは懐かしかった。2025/10/05
サルビア
11
旅館を引き継いだ青年が温泉街を盛り上げようとスタンプラリーを考える。「スタンプ」以前曲がヒットして紅白にも出た歌手が客からサインを求められる時に常に用意していた様々なペン「フェルトペン」手帳に書いたことを消すための消しゴムを四宝堂に買いに来た会社員は昔、家庭教師をしてくれた青年と思わぬところで再会を果たす。「消しゴム」新入部員が少ない事に悩んでいるキャプテンが使った「レポートパッド」海外から来た老夫婦は電車内で大事な物を無くした。「折り紙」特に「フェルトペン」「消しゴム」「折り紙」は涙が溢れて仕方がない。2025/10/17
Nobuko
10
シリーズ第6弾 作者の文房具への愛が感じられる 硯さんの若かりし頃の奮闘ぶりも2025/10/08
とみい
4
すっごく心根のいい人というか、いい人すぎて心配になる人ばっかり出てくる。ほぼ聖人。今,現実仕事が立て込んでるのでこんな感じの安心して読めるものばかり読んでます。2025/10/20
TOMTOM
4
大好きなシリーズ。今回もお客様に寄り添い、お客様の求める文具と優しい物語ばかり。今回は四宝堂ではなく、喫茶店を舞台にした物語も。イレギュラーかと思いきや、全く持ってそんなこともなく、四宝堂物語の一環として成り立っていました。しみじみと心に温かさが広がります。2025/10/13