出版社内容情報
この町の誰が”顔を変えた殺人者”なのか?
時は、戦後間もない昭和22年。東京で亡き父の事務所を継いだ私立探偵の川宮兄妹は、依頼を受けて滋賀県の双竜町に赴く。
依頼主は、地元随一の製糸会社を営む占部家の先代社長夫人。専務の武彦が双子の兄である現社長の文彦に恨みを抱き、殺害を目論んでいるのだという。武彦は女子工員の小夜子に恋をしていたが、彼女は町中に中傷の手紙がばらまかれたことを苦に自殺。兄の仕業だと思い込んだ武彦は姿をくらまし、整形手術を受けて顔を変え、別人になりすまして双竜町に戻っている。
「なぜ顔を変えたかわかるか? お前の近くにいる」
川宮兄妹の使命は、武彦を探し出し、文彦の命を守ること。
しかし、琵琶湖のほとりに建つ巨大な洋館に招かれ、寝ずの番にあたった矢先、文彦は惨殺されてしまう――
果たして誰が”武彦”なのか。
本格ミステリの名手による傑作が、待望の文庫化!
【編集担当からのおすすめ情報】
『アリバイ崩し承ります』シリーズが大人気の著者による本格ミステリの傑作が、大幅な加筆改稿を経て、ついに文庫化。著者を敬愛してやまないミステリ作家の阿津川辰海氏による解説も必読です。
内容説明
昭和二十二年、私立探偵の川宮兄妹は、依頼を受けて琵琶湖畔の町、双竜町へ赴く。この町にある製糸会社の社長、占部文彦に双子の弟の武彦から殺害を仄めかす脅迫状が届いたのだ。武彦は恋人の死で兄に恨みを抱き、一年前に出奔していたが、東京で整形手術を受けて顔を変え、町に戻ってきたらしい。別人に成りすましている武彦を探し出し、文彦を守ること、それが川宮兄妹への依頼だった。しかし警護の甲斐もなく、文彦は湖岸の館で殺害される。この町の誰が武彦なのか?大胆なトリックで読者に挑戦する傑作本格ミステリが、全面改稿された文庫版で登場。
著者等紹介
大山誠一郎[オオヤマセイイチロウ]
1971年生まれ。2013年『密室蒐集家』で第十三回本格ミステリ大賞受賞。『アリバイ崩し承ります』が「2019本格ミステリ・ベスト10」で一位に。22年「時計屋探偵と二律背反のアリバイ」で第七十五回日本推理作家協会賞短編部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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