出版社内容情報
日本国民は大英帝国との同盟に狂喜乱舞した
歴史ノンフィクションの金字塔『逆説の日本史』。文庫最新刊となる第25巻では、まず西洋近代化の流れのなかで進んだ文学、国語、唱歌に関する「文化大改革」について幅広く考察する。初代文部大臣・森有礼が推し進めた「日本語を廃止し、英語を国語化する」という驚くべきアイデアはなぜ生まれ、そして闇に葬られたのか? また、明治政府が「唱歌」に込めた、隠された意図とは何だったのか?
続いて、明治になって急速に進んだ演劇と芸術の変革についての分析。とくに、川上音二郎が実践者となった「演劇改良運動」、そして彼の妻「マダム貞奴」に代表される女優の復活について焦点を当てながら論考を進めてゆく。
さらに、誇り高き大英帝国が「栄光ある孤立」を捨てて極東の小国・日本と同盟を結んだ「真意」とその影響について検討。この時期ヨーロッパを席巻した「黄禍論」についての解説を加えながら、明治政府が「日露開戦やむなし」に傾いていったプロセスを解き明かす。
内容説明
誇り高き大英帝国が「栄光ある孤立」を捨てて極東の小国・日本と同盟を結んだ真意はどこにあったのか?そして、ヨーロッパを席巻した「黄禍論」とは何だったのか?
目次
第1章 明治の文化大変革1 日本語改造計画の悲喜劇―闇に葬られた「日本語廃止計画」(西洋近代化の流れの中で生まれた小説における「言文一致」運動;簡略化と効率化が「自然」に進んだ分野とは? ほか)
第2章 明治の文化大変革2 演劇そして芸術一般の変革―演劇改良運動と「女優」の復活(世界の演劇史でも稀な「女形」という奇蹟;文豪森〓外も激しく反発した「演劇改良運動」 ほか)
第3章 日露戦争への道1 ロシア帝国の横暴と満洲―日英同盟に狂喜乱舞した日本国民(「泥棒に弟子入り」せざるを得なかった大日本帝国の葛藤;「火事場泥棒」のように清国の一部を奪い取ったロシアの横暴 ほか)
第4章 特別編 『逆説の日本史』は“評論の必要は無い”。井沢元彦は“推理小説家に戻る”べきか?(宗教の本質がまったくわかっていない「呉座反論」;日本の国家形成期から存在していた「話し合い絶対主義」 ほか)
著者等紹介
井沢元彦[イザワモトヒコ]
作家。1954年名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒。TBS報道局在籍中の80年『猿丸幻視行』で第二六回江戸川乱歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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