小学館文庫<br> 夏の情婦

個数:
電子版価格
¥462
  • 電子版あり

小学館文庫
夏の情婦

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年06月17日 23時29分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094064223
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

みずみずしい感性が光る永遠の恋愛小説集

「ひとつ例にとると、『傘を探す』という作品。僕はこの、失われた雨傘を探して夜の街を、人から人へとめぐり歩くストーリーをいまでも面白いと思います。

もし若い佐藤正午がこれを書いていなければ、いま僕の手で新たに挑戦してみたいくらいです。

短編集『夏の情婦』を読み返して、この五編がいずれも、書くべきときに書かれた小説である、と三十年後のいま思える、それが僕の率直な感想です」
(本書「三十年後のあとがき」より)

「鳩の撃退法」、「月の満ち欠け」と、次々に小説読みたちを唸らせる傑作を発表し続けている著者が、「永遠の1/2」でのデビュー直後に執筆した恋愛小説五編を収録。

「傘を探す」の他には、小説賞を受賞した三十一歳のぼくがネクタイを介して大学生の自分と年上女性との恋愛を追憶する「二十歳」、男と女のフラジャイルな関係を気だるい夏の残暑のなかに再現してみせた「夏の情婦」など。

いずれも恋愛をテーマにしているものの、その語り口は変幻自在で、すでに「小説巧者」の片鱗をうかがわせる作品ばかりだ。

解説は著者の長年の熱烈な読者である中江有里さん(女優・作家)が執筆している。

【編集担当からのおすすめ情報】
佐藤正午氏ほど同業者や編集者に隠れファンが多い作家を知りません。
それは彼がずっと小説に対して技巧的な挑戦を続けてきたからに他なりません。
そんな佐藤正午氏と小説に関して話すときいつも話題に上っていたのがこの小説集です。
寡作な作家であるため、近年あまり短編小説を発表する機会は少なくなりましたが、実は小説に対するテクニカルな試みは、この初期短編の頃から続けられています。
そして、この小説集の再刊行は、佐藤正午氏のたっての希望でもありました。
後世に残る永遠のスタンダードともいうべきこの一冊、ぜひご一読ください。

内容説明

第一五七回直木賞を『月の満ち欠け』で受賞した著者が、デビュー直後、瑞々しい感性で描いた永遠の恋愛小説集。ネクタイから年上女性との恋愛を追憶する『二十歳』、男と女の脆い関係を過ぎゆく季節の中に再現した『夏の情婦』、高校生の結ばれぬ恋を甘く苦く描く『片恋』、夜の街を彷徨いながら人間関係を映していく『傘を探す』、放蕩のなかでめぐり遭った女性との顛末『恋人』、小説巧者と呼ばれる才能がすでに光り輝く五編を収録。

著者等紹介

佐藤正午[サトウショウゴ]
1955年長崎県生まれ。1983年『永遠の1/2』で第七回すばる文学賞を受賞。2015年『鳩の撃退法』で第六回山田風太郎賞を受賞。2017年『月の満ち欠け』で第一五七回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

86
★☆☆☆☆20043【夏の情婦 (佐藤 正午さん)】脱線話を。●ネクタイ。発案者は何を思ったのか?冬の防寒じゃエリマキ・マフラー に負けるし、夏のクールビズでもアロハシャツに負ける(ちなみにエリマキとマフラーを書き並べると、ぱっと見フマキラーに見える。見えないって?)●下を向いて歩く。マンホールに落ちる事は少なくなるが、(初めから確率は低い)坂本九さんに叱られる。ボーッと生きてんじゃねーよ!上を向いて歩け!●水飲み場。小さい頃、夏の公園で遊んだ後、上向き蛇口から水出して ゴクゴク飲んだの美味しかった〜。2020/04/16

えりか

56
ネクタイを結べない男、たった一夏だけ女と関係を持つ男、高校の時の淡い片恋を思い出す男、傘を探し回る男、ベッドのテクニックだけは自信がある男。女にだらしのない男にも、心の中に一人は忘れられない大切な女がいる。それを思い出す時の静かな切なさが良かった。「恋人」の慎之介は今後女に振り回されそう。案外嫌だ嫌だと思いながら幸せかもしれない。断トツで「傘を探す」が好き。姉の夫の大切な傘を探して歩き回る男、男は傘を探しているのか、妊娠し傷つけた女を探しているのか…。情熱と焦燥とに絡めとられる男の姿に、なんとも惹かれた。2017/08/12

じょんじょん

52
佐藤正午さんはかなり以前に『ジャンプ』を読み、(あらすじも忘れたけど)ストーリーや構成力のすごい作家さんだなという印象をもっていました。この作品では、その時とはずいぶんと違う印象を持ちました。いずれもすっきりしない『男』が描かれていますが、妙に唾棄できないものを感じます。作者のあとがきで30年前の作品と書いているが古さはまったく感じない。むしろ、描かれる内容はずるずるとしているのに、みずみずしさすら感じてしまいます。作者のいうとおり書くべきときに書かれた作品なのでしょう。電話が固定電話の時代だったのですね2017/11/24

akio

40
ドキリとするタイトルの表題作を含めた短編集。佐藤正午はダメ男を書くのが上手なのに時々驚くほど瑞々しく繊細な恋情を描くからはっとしてしまいます。「片恋」「傘を探す」が好きでした。特に「傘を…」は構成が面白く、後書きにも納得です。2018/10/24

38
何もしないで失敗するほうが、何かをして失敗するよりもいいではないか、そんな考えが正当化できる時間は少ないと思う。勇気を出さず、第一歩をふみださず、ただ時間に流される不真面目な人生は貴重かもしれない。2024/09/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12118872
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品