小学館文庫<br> オール・マイ・ラヴィング

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小学館文庫
オール・マイ・ラヴィング

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  • サイズ 文庫判/ページ数 298p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094063783
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

14歳の少女とビートルズの物語

「オール・マイ・ラヴィング」とビートルズは歌う。
聴いていると、だんだんわたしは内側からわたしではなくなっていく。外側にくっついているいろいろなものを振り落として、わたしは半分わたしではなくなる。ビートルズに染まったわたしとなる。
《最初から最後まで、この本のあちこちからビートルズがこぼれてくる。ほんとうにこぼれてくる。本を閉じても、まだ聞こえる》――(江國香織・評)
ビートルズ日本武道館公演――50年前の「あの時代」を等身大の少女の目で見つめた感動の少女小説。夜行列車で、ビートルズ日本公演を観るために家出して東京へ向かう少女の姿に、思わず目頭が潤む。


岩瀬 成子[イワセ ジョウコ]

内容説明

一九六六年―ビートルズが日本にやってきたあの年。十四歳の少女が住む小さな町にビートルズファンは一人だけだった。母を亡くして父と姉の三人で暮す「わたし」と町の大人たちやクラスメイトとの交流を描きながら、「あの時代」を等身大の少女の目でみつめた、心ふるえる長篇小説。

著者等紹介

岩瀬成子[イワセジョウコ]
1950年山口県生まれ。77年『朝はだんだん見えてくる』で作家デビュー。『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で産経児童出版文化賞と小学館文学賞、『ステゴザウルス』と『迷い鳥とぶ』の二作で路傍の石文学賞、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

46
ビートルズの特集番組にて、作者ご本人がビートルズを好きすぎて本作品を書いた、とおっしゃられており興味が湧き読了。終始ビートルズの話題かと思っていたがそうでもなく、日々起きる出来事や同級生とのふれあい、よく行く文房具店のばあちゃん、時々ビートルズも絡みながらあの時代(進駐軍がおり、ベトナム戦争が始まっていた時代)の人の暮らしぶりがよくわかりました。レコードが高くてドーナツ盤を買うのがやっと、レコードプレーヤーの前に座って針を慎重に落として曲を聴く姿など、その時代生まれていないのに懐かしいと感じました。2017/01/15

友蔵

10
ビートルズ本なのかと思って読み始めたけれど何だか違う。。ビートルズに心を奪われて追い続けるも叶わず。母を早くに亡くし父と姉との三人暮らし。当時の時代背景を織り交ぜながら、物語は展開していく。ビートルズに会いに行く主人公の計画も敢え無く失敗に終わる。色んな人へのいろんな想いの詰まったさようなら。不器用でも何でも良い、皆んなそれぞれが一生懸命生きているからこそ、何気ない日常が一番素晴らしい。2024/04/13

KOU

7
ビートルズに関わるものとして興味があって手に取った。丁寧に当時の時代を書き込む作品として、書き手の力量が感じられる。一つのストーリーを書くというよりも、うまく表現できないが当時の空気感を伝えたかったというような印象を受ける。当時を生きていたわけではないが、なぜか共感できる不思議な物語だった。2018/06/19

ひかる

6
文章なのに、主人公である中学生の喜久子の周りが、関わるすべてのひとたちが、色づいている作品だった。色彩豊かな登場人物ばかりなのだ。もしかしたら、これは喜久子の感性から、そう見えてくるのかもしれない。父親、既に亡くなっているが母親、姉、ネコシマのニーさん、おばあさん、真山くん。そして、喜久子と同じくビートルズが好きな、白石さん。どの登場人物も自分の色を持っている。ゆるく、淡く、やわらかく続いていく話の中で、でも、1960年代の日本が、きちんと景色として見えてくる。勿論、ビートルズの曲達と共に。

1
★★★2021/09/18

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