出版社内容情報
ジョーハツ男としずくの女の子の心の交流
仕事も恋愛も、途中で重たくなって逃げ出してしまう”ジョーハツ男”は、万年水たまりのある小さな借家に住み、薬草を売って暮らしている。そんな彼のもとに突然現れたしずくの女の子、ぴしゃんちゃん。好奇心旺盛でおしゃまな彼女には、蒸発できないなんらかの”しずく的事情”があるらしい。一緒に過ごすことになった二人は、心を通わせていくが――。
「この本は、幼い子どもたちのために書かれた童話ではない。しずくが話をするなんてことは、物理的に絶対にありえないことを知ってしまっている大人の――それもある程度人生の苦さを知ってしまった――の、それでもなにかを真剣に信じてみたいと願う心に潤いを取り戻し、現実をやわらかく受け止め直すための、ひとときの白昼夢としての物語なのである」(東 直子)
【編集担当からのおすすめ情報】
著者みずから描き下ろしたカラーイラストを多数収録。ジョーハツ男とぴしゃんちゃんが過ごした春夏秋冬を、絵でもお楽しみください。
内容説明
小さな借家に住み、薬草を売りながらその日暮らしをしている「ぼく」は、期待されると姿をくらましてしまうため「ジョーハツ」と呼ばれている。仕事からも愛する女性からも、逃げ出してしまうのだ。ある日、そんなジョーハツのもとに突然現れたのは、好奇心旺盛でおしゃまなしずくの女の子、ぴしゃんちゃん。「あたしのこと、そんじょそこらの水滴と一緒にしないで」と主張する彼女には、蒸発できない“しずく的事情”があるらしい。似たもの同士の二人は心を通わせていくが―。彼らが過ごした春夏秋冬を著者自ら描き下ろした挿画も収録した、大人のための物語。
著者等紹介
野中ともそ[ノナカトモソ]
東京都生まれ。明治大学文学部卒業。音楽雑誌編集、音楽ライターなどを経て、1998年『パンの鳴る海、緋の舞う空』で小説すばる新人賞を受賞。小説の他、児童文学、翻訳、エッセイ、イラストなど幅広い分野で活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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5 よういち
coco夏ko10角
六花
rin
傘介