小学館文庫
水木しげるの憑物百怪〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094047035
  • NDC分類 387
  • Cコード C0195

出版社内容情報

オールカラー図版で味わう水木ワールド

 妖怪研究家としても知られる著者が、「憑物」について考察。日本各地に起こった、古今東西の憑依現象を独自に解釈し、見事に絵画化した。豊かな想像力から紡ぎ出される伸びやかな筆さばきと巧みな語り口が、我々を異界へと誘ってやまない。図版をオールカラーにして、50音順に配列。上巻は「青鷺火」から「三味長老」まで。下巻は「十二神将」から「悪い風」まで。

内容説明

多くの妖怪漫画を描き、妖怪研究家としても知られる著者が、「憑物」について考察。日本各地に起こった、古今東西の憑依現象を独自に解釈し、見事に絵画化した。豊かな想像力から紡ぎ出される伸びやかな筆さばきと巧みな語り口が、我々を異界の世界へと誘ってやまない。文庫化にあたって、図版をオールカラーにした決定版。全二巻。下巻は、「十二神将」から「悪い風」までを収録。

目次

十二神将
人面犬
スイカツラ
袖もぎ様
そんつる
大山の狐神
但馬の騒霊
狸憑き
狸憑き―高橋の六兵衛
狸の婚礼〔ほか〕

著者等紹介

水木しげる[ミズキシゲル]
1922年生まれ。鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、激戦地であるラバウルに出征し、爆撃を受け左腕を失う。復員後、紙芝居画家となり、その後、貸本漫画家に転向。1965年、「別冊少年マガジン」に発表した『テレビくん』で第六回講談社児童まんが賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

57
何と濃密な世界だろう。我々はどうする術もなく憑物を受け入れてきたのだなあと、ため息が出そうな気分になった。スイカツラ、そんつる、狐憑き、ネブッチョウのように代々家に憑く奴はたいてい呪術と関わっており、憎い相手を苦しめ滅ぼす手段に使われたようだ。水木さんの画は、おぞましくも後ろ暗い情念が家にも路傍の石にもこびりついているように見せながら、とぼけた味がそれを浄化している。恐怖に歪む人の表情もどこか大らかだ。目を剝き、口を歪め、腰を抜かしている彼らこそ我々の仲間であり、異界がそこにあると教えてくれる先達なのだ。2017/04/30

かおりんご

26
積読崩し。この本をたまたま古本市で見つけて購入した私グッジョブ。どのページも妖怪に対する愛があふれてました。街に暗闇が少なくなり、妖怪が消えてしまった感がありましたが、妖怪はまだいるんじゃないかと、そう思えてよかったです。個人的には出会いたくはないですが、日本人の妖怪文化は残していくべきだと感じました。2023/02/12

唯月

9
私はアニメ六期の『ゲゲゲの鬼太郎』を小学生の頃に視聴していたのだが、現在『ゲゲゲの鬼太郎』がアニメ一期から六期の一部が選ばれて放送されている。それを視て鬼太郎愛が再熱していた中、学校で本書を見つけたので上巻と共に手に取った。贅沢に全ページカラーで、憑物の絵の共に詳細な説明が書かれている。上巻では、私は妖怪と憑物が異なる存在だとは思っていなかったが、実は異なるものらしい。水木しげるは、妖怪は姿形がはっきり、憑物は姿形が曖昧、という基準で区別しているそうだ。今回は花子さんしか知っているものがなかったな。2025/05/17

矢代

7
心が平常運行に戻って行きます。幸せだ。2015/05/25

Haru

1
上巻に続き、下巻も、正体のないものの正体を描く試みから産み出された、水木しげる的憑物画の世界が満載でした。一枚一枚、じっくり楽しみたい一冊です。濃厚な憑物画を味わったあとの、小松和彦さんのすっきりした解説が、中華料理のあとの杏仁豆腐のようでした。2017/12/29

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