出版社内容情報
台湾の王となった鄭成功の少年青年期の闘いと恋の冒険譚。
明の海商人鄭芝龍を父に、日本の侍の娘槇を母にもつ鄭成功が、滅びんとする明を再興しようと清軍との戦いに挑み続ける波瀾に満ちた少年青年期の物語。近松門左衛門は、志のために痛快に生きた男、中日混血の英雄を、和藤内という名で大活躍させる浄瑠璃「国性爺合戦」を書いた。「主人公の自己形成小説的側面と、痛快極まりない活劇小説とが一体となった躍動感あふれる展開が、魅力となっている。」(縄田一男「解説」より)
内容説明
興明滅清!快男児、大活躍!物語は近松門左衛門の『国姓爺合戦』で有名な鄭成功の若き日を描いたもの。主人公の自己形成小説的側面と、痛快極まりない活劇小説とが一体となった躍動感あふれる展開が、魅力となっている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
6
鄭成功を描いた作品で青雲録は少年期~清の福建進軍まで。ぶっきらぼうな少年鄭森はまだまだガキっぽかったが奴僕である倭人栄次郎に鍛えられ、悪漢を撃退したりして成長していき、青年となって腐った明朝廷に嫌気がさした父に対して、あくまでも明を守るために忠義を尽くそうとして独立する姿は良かったです(その忠誠心により何の実績もない若造に国姓を賜った)。倭人が大分多めに登場します。2016/05/25
山羊
0
妙にモテる主人公 鄭森に好感が持てて面白く読めたが、ストーリーが途中で終わってしまったような、未消化感がどうしても残るのが残念!!2013/05/30