出版社内容情報
日本の官僚機構はどこがダメでどこがいいのか。
竹下登首相に請われて、自治省から内閣官房副長官に就任した石原信雄を待っていたのは、以後村山富市首相に至る七代の宰相に仕えるという、予想もせぬ人生だった。政策決定の舞台裏で七年という歳月を過ごし、消費税導入、55年体制の崩壊を目のあたりに見ることとなった。「経済の閉塞状態が深刻になると、官僚機構そのものが諸悪の根源に……」(あとがきより)。政治の中枢から、激動の現代史をはじめて明らかにする。
内容説明
竹下登首相に乞われて、自治省から内閣官房副長官に就任した石原信雄を待っていたのは、以後村山富市首相に至る七代の宰相に仕えるという、予想もせぬ人生だった。政策決定の舞台裏で七年という歳月を過ごし、消費税導入、55年体制の崩壊を目のあたりに見ることとなった。政治の中枢から、激動の現代史をはじめて明らかにする。
目次
第1章 竹下内閣から村山内閣まで
第2章 「官」の歴史と現在
第3章 官邸機能と危機管理
第4章 「改革の時代」と官僚
第5章 「橋本行革」の評価と問題点
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
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18年前の6月18日、内閣不信任案が自民党の中の(小沢派)造反グループが賛成したことにより可決され、宮沢首相は総辞職より衆院解散を選び選挙期間中の東京サミットとなった。改選後、微増したが過半数を得られない自民は連立を模索すると思われたが小沢一郎【業師】の本領発揮で政治改革の期待を集めて急伸した日本新党=細川護熙主犯の《非自民八党連立政権》が誕生したのだった。 著者は自治省出身の内閣官房長として竹下宇野海部宮沢と仕えてきて「閣僚経験者が無いので」細川、羽田、村山政権にまでつきあうことになる。官高政低は当然。2011/06/07
Ra
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20年前に書かれた本。ちょうど大蔵、厚生の不祥事で官僚バッシングが激しく、橋本行革の中間報告が出た頃だった。ひどく既視感がある(笑) かなり大蔵省を持ち上げたうえで、新生総務省(仮)を大蔵省に対抗する近衛師団に仕立て上げようとしたなど、橋本行革の結果だけでなく「中間報告」もいつか読んでみたいと思わせる裏話も。(最近、中央省庁再々編の議論が出てきているが、それは国会改革と不可分であるということをどこまで「先生方」が理解できているか疑問。その点、進次郎君の最近の動きは注目しているし、期待している。)2018/09/21