野村の遺言

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093885133
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0095

出版社内容情報

野球ファン必携、野村本集大成の本格捕手論

いまのプロ野球界を見渡してみると、大谷翔平、山田哲人、柳田悠岐など選手個々の技術、運動能力、体格とパワーは相対的に進化したかもしれないが、野球の大きな特徴である、一球一球の「間」が生かされていないことで、野球が面白くなくなってしまっていると野村氏は言う。「間」を使い、一球ごとに移り変わる状況と選手・ベンチの心理状態を考慮し、最善の作戦を考え、適材を適所に配し、実行する。そこに野球というスポーツの本質はあり、だからこそ、弱者が強者を倒す意外性が生まれるのだと。
なぜそうなってしまったのか。大きな原因は、名捕手と呼ばれるキャッチャーが少なくなったことにあると野村氏は断言する。野球界のためにキャッチャーのすべてを語ったのが本書である。
一方、野球のダイヤモンドは「社会の縮図」。九人の選手たちがそれぞれ違う役割と責任を果たすことで支え合い、助け合い、有機的に結びつきながら、ひとつの目標達成に向かっている。その要の役割を担うのがキャッチャー。組織においての捕手的人間の重要性を説く、リーダー論でもある。
「生まれ変わっても、私はキャッチャーをやりたい」という野村氏の、最初で最後の本格捕手論。

はじめに なぜ遺言なのか
第一章 キャッチャーは監督の分身である
第二章 技術に限界はあるが、頭脳に限界はない
第三章 捕手型人間とは? 名捕手の条件
第四章 配球は応用問題である
第五章 私はこうして強打者を攻略した
第六章 キャッチャーの妙は駆け引きにあり
第七章 キャッチャー目線が激突した日本シリーズ
第八章 真のプロフェッショナルとして生きよ
おわりに

野村 克也[ノムラ カツヤ]

内容説明

名捕手なきプロ野球は滅びる―「生涯一捕手」を貫く著者の、最初で最後の本格捕手論。

目次

第1章 キャッチャーは監督の分身である
第2章 技術には限界があるが、頭脳に限界はない
第3章 捕手型人間とは―名捕手の条件
第4章 配球は応用問題である
第5章 私はこうして強打者を攻略した
第6章 キャッチャーの妙は駆け引きにあり
第7章 キャッチャー目線が激突した日本シリーズ
第8章 真のプロフェッショナルとして生きよ

著者等紹介

野村克也[ノムラカツヤ]
1935年京都府生まれ。京都府立峰山高校卒業。南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス)にテスト生で入団。三年目から正捕手。首位打者一回、本塁打王九回、打点王七回、ベストナイン十九回、MVP五回、ダイヤモンドグラブ賞一回。65年には戦後初の三冠王。70年選手兼任で監督に就任。73年パ・リーグ優勝、後にロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)、西武ライオンズ。80年四十五歳で現役引退。通算成績二九〇一安打、六五七本塁打、一九八八打点、打率二割七分七厘。90~98年ヤクルトスワローズ監督、リーグ優勝4回(日本シリーズ優勝3回)。99~2001年、阪神タイガース監督。06~09年東北楽天ゴールデンイーグルス監督。現在は野球評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y2K☮

46
他の本で見掛けた話がありつつ、でも切り口が違っていたり追加エピソードがあったりで、配球さながらに裏を掻かれる。92年日本Sにおける代打サヨナラ満塁弾の裏側や本当のささやき戦術、実は肩が弱かった等は初耳。ところで今日大谷が165キロを出した。先発で勝ちDHで打ちクローザーでセーブ。凄過ぎる。凄いと云えば私が二次選考で敗退した新人賞でデビューした朝井リョウ。当時大学生。彼の躍進にも目を見張る。こういう努力できる天才と不器用で要領の悪い凡人が肩を並べるにはどうしたらいい? 答えは著者。まだまだ真剣味が足りない。2016/10/16

Y2K☮

38
私は子どもの頃から野村ファンである。カネで4番打者を集めた長嶋巨人を再生工場と頭脳戦で翻弄する姿に熱くなった。だから99年から阪神ファンになったし楽天を応援していた時期もある。やはり92年の日本Sの話に燃えた。あそこで惜敗を喫したからこそ、その後三度の日本一があったのだ。負けに不思議の負けなし。ああいう野球がまた見られるのなら、久し振りにヤクルトファンに戻って神宮の一塁側に座るのも悪くない。高津監督どうだろう。天才に屈せぬ凡人。強者を出し抜く弱者。そんな痛快を体現するひとりでありたい。野村イズムは永遠だ。2020/02/18

マルコ(Marco)

28
性質上、投手や他の野手に対して、打者や審判と同様に向かい合って、最もボールに触れる機会の多い捕手、としての人生を歩んだ著者。元は一軍に上がって間も無い頃に一発を打たれ、その度に鶴岡一人監督に怒鳴られっ放しでノイローゼ寸前。そんな中から「勉強せい!」と言われ、以降根拠の在る配球、その為の打者分析に始まり、『五輪書』や心理学まで研究して来たのは、当時としては超異端。今でこそデータ化が進んだが、考える野球とは根拠のある野球、と論じる。野球に疎くても『野村ノート』とセットで読むのがお勧め。2020.2.112017/04/03

もちもちかめ

20
読むとまともな普通のことしか書いてなくて、(そのことのどれだけ素晴らしいことかは分かる)それと昔の良く分からない試合展開のエピソード。私の野球に対する知識と心構えが足りなかったのか。それとも24時間野球のことしか考えていない人の表現力に難があるのか。ぼやきのノムさんとはよく言ったと思う。もう若くないから他人のぼやきは、素直に受け取れなくなったなあと思う。2019/03/17

ぽかちゅう49

15
ちょくちょく読むノムさん本。とにかく捕手論が面白い♪なかでもカウント別の『どのボールを、どういう意図で、どのコースに投げさすか』は興味津々でした!現・楽天の細川捕手が打撃は苦手ながらもノムさんイチ押しなのは凄くわかる様な気がします。…細川さん、徹底的にエゲつない配球で新外国人潰すんだもん(^^;2017/11/15

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